2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14730121
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
諸藤 裕美 岡山大学, 経済学部, 助教授 (20335574)
|
Keywords | 研究開発 / 業績評価 / 報酬 / 内発的動機付け / 中核技術 / 共通費 / バランスト・スコアカード |
Research Abstract |
1980年代以降の多くの日本企業において、外国からの技術導入依存から脱し、自社で技術開発を行うことが重要な戦略課題となってきた。その際、製品に必要な技術をその都度開発するのでは、各技術開発に十分な資源を投入することが出来ないので、複数の市場において顧客ニーズを満たす製品開発を可能にする中核技術を特定化し、当該技術に集中的に資源配分し技術蓄積を進めることが望ましい。それゆえ、本社研究所は企業戦略にあった中核技術を開発することを、また各事業部はその技術を用いた製品開発を行うことを動機づけられる必要がある。そのような行動を促進するために、バランスト・スコアカード(全社レベル・事業部レベル・研究所レベル)はどのように作成されるべきか、また、本社研究開発費を各事業部にどのように配分するべきか(配賦基準、配賦割合)、について考察した。 また、研究開発活動は個人の創造性が重要であるという側面がある。個々人の創造性や、創造性を高めるとされている内発的動機づけ、そして業績を高めるためには、個人やグループに対する業績評価・報酬システムはどのように設計・運用されるべきかを昨年度に引き続き考察した(論文は投稿中)。1)タスク不確実性の高さによって、「内発的動機づけ」「外発的動機づけ」と業績の関係が異なってくること、2)両動機付けを高める業績評価・報酬システムの要素とはどのようなものか、3)業績評価・報酬システムと両動機づけ・業績の関係を規定する様々な要因(個人特性、金銭的報酬付与の規範の有無、タスク不確実性など)について、心理学、研究開発管理、リーダーシップ論をもとに明らかにした。
|
Research Products
(1 results)