2004 Fiscal Year Annual Research Report
代数的符号理論の研究とそのモジュラ形式の理論への応用
Project/Area Number |
14740081
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
大浦 学 高知大学, 理学部, 助教授 (50343380)
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Keywords | 符号 / 重み多項式 / 不変式 / モジュラ形式 / 次数付き環 |
Research Abstract |
私は符号の重み多項式とモジュラ形式の相互間の応用を行っている。平成16年度に得られた結果として次の二つを述べたい。 一つ目の結果はY.Choie(ポハン工科大学)との共同研究から得られたものである。種数1の場合について少々詳しく述べ、種数2の場合は対応する結果のみ述べることにする。二元体上の任意の自己双対重偶符号の重み多項式は二つの符号、ハミング符号とゴーレイ符号の重み多項式の同重多項式として表すことができる。ハミング符号とゴーレイ符号のそれぞれの重み多項式を一つの代数的独立な変数とみて、先に述べた同重多項式に現れる係数をみると、分母に素因子として2、3、7を持つ有理数が表れることがあり、それら以外の素数は表れない。種数2の場合は、2、3、5,7,11,41である。 次にC.Poor(Fordham大学)、D.Yuen(Lake Forest大学)との共同研究から得られた結果を述べる。Broue-Enguehard写像とは任意の種数に対して定義される、重み多項式環からモジュラ形式環への準同型写像である。以前、種数4、重み多項式の次数が24の場合にこの写像の核を与えた(Freitag-Oura)。これは多項式としてはゼロではないが、2次のテータ定数を代入するとモジュラ形式としてゼロになるというものである。我々は類似の結果を種数4、重み多項式の次数が32の場合に与えた。これは5個の関係式からなるものである。Broue-Enguehard写像の核ではないが、種数6、重さ12の尖点形式も具体的に与えることができた。さらに、長さ24の自己双対重偶符号は9個あるが、それらの重み多項式が線型独立であるための必要十分条件は種数が6以上であることもわかった。
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Research Products
(1 results)