2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14740106
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水町 徹 横浜市立大学, 総合理学研究科, 助教授 (60315827)
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Keywords | NLS / 高エネルギー定常波解 / 不安定性 / BBM / 漸近安定性 |
Research Abstract |
非線形シュレディンガー方程式 iu_t+Δu+|u|^<p-1>u=0 (t,x)∈R×R^n, のスピンをもつ定常波解の安定性を研究した。エネルギーの最も低い定常波解は、非線形項の冪が1<p<p_c=1+4/nならば安定、p【greater than or equal】p_cならば不安定性であり、Grillakis(88)により、球対称な定常波解は、p【greater than or equal】p_cならばすべて不安定になることが示されている。昨年度はn=2の場合に、極座標で表すとe^<imθ>w(r)(m∈N)の形で表されるスピンをもつ解のうち結節線を持たない定常波解について研究したが、本年度は結節線を持つ定常波解について研究した。その結果(1)p【greater than or equal】p_cでは丁度m本(mは任意の自然数)の結節線をもつ定常波解のうち最も小さな解は不安定となること、(2)2<p<p_cの場合には丁度m本の結節線を持つ定常波解が複数個あれば、そのうちそのうち一つは不安定であることを示した。この結果はn【greater than or equal】2の場合に拡張することができる。 その他にBenjamin-Bona-Mahony方程式とよばれる長波方程式の孤立波解の漸近安定性を研究した。この方程式の場合大きな孤立波ほど速く右向きに進行し、分散性の波はいかなる孤立波からも取り残されるため、孤立波解に小さな摂動を加えた場合、その波形は時間がたつともとの孤立波の波形と殆ど同じものになることが期待できる。このことはMiller-Weinstein('96)により空間局所的な摂動を加えた場合関して証明されていたが、Martel-Merle('01)がKdV方程式に用いた空間局在的な波を分類する手法を適用することで、同様の結果がエネルギー有限のすべての小さな摂動に対して成り立つことがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tetsu Mizumachi: "Asymptotic stability of solitary wave solutions to regularized long wave equation"Journal of Differential Equations. 未定.
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[Publications] Tetsu Mizumachi: "Weak interaction between solitary waves generalized LdV equations"SIAM Journal on Mathematical Analysis. 35(4). 1042-1080 (2003)