2002 Fiscal Year Annual Research Report
ポリジアセチレンをインターカレイトしたペロブスカイト型二次元強磁性体の研究
Project/Area Number |
14740385
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
奥野 恒久 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (50251327)
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Keywords | 強磁性体 / ポリジアセチレン / ペロブスカイト構造 / インターカレーション / ジアセチレン / 固相重合 |
Research Abstract |
ペロブスカイト関連化合物からは、高温超電導物質をはじめとする様々な物質が輩出されており、まさに機能の宝庫と言える。特に2価の金属とハロゲン原子がつくる、層状ペロブスカイト化合物は2次元強磁性体となることが知られている。同時にこの2次元面は分子を規則正しく配向させる反応場としても捉えることができる。このような反応場でジアセチレン誘導体を重合させ、結果としてポリジアセチレンがインターカレイトした化合物が合成できれば、d-π相互作用による新規な物性が期待される。そこで原料としてアミノ基を有するジアセチレン誘導体を合成し、モノマーをまずインターカレイトし、その後で重合させるという手法を選択した。 アセチレンのカップリング反応の条件のため、アミノ基を有するジアセチレン誘導体の合成は難しい。そのため、シアノ基あるいはニトロ基を有するジアセチレン誘導体をまず合成し、最後に各官能基を還元することとし、その条件検討を行った。シアノ基を有するジアセチレン誘導体からは、その還元反応によりベンジルアミンの骨格を有する対称、非対称の2種類のジアセチレン誘導体を得ている。合成した誘導体の中には、高い重合反応性を示すものも得られており、その反応性・物性について検討を加えた。またニトロ基を有するジアセチレン誘導体は既に得られているが、現在還元の条件を詰めている段階である。 また得られたアミンについては、ハロゲン化水素との塩のかたちに変換し、現在インターカレーションを行っている。
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Research Products
(1 results)