2002 Fiscal Year Annual Research Report
エピタキシャル磁性金属薄膜の面方位・積層構造制御による磁気光学効果増大の研究
Project/Area Number |
14750001
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中島 伸夫 弘前大学, 理工学部, 助手 (90302017)
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Keywords | in situ磁気光学効果測定 / 積層厚に伴う磁気及び構造転移 / ナノスケール磁性金属膜 |
Research Abstract |
本年度は、研究計画調書で申請したとおり、実験装置立ち上げと拡張を中心に行い、動作確認のための簡単な物性測定に専念した。本格的なデータ取得は今月(3月)からであり、次年度報告で成果報告を行う。 1.超高真空チェンバーの立ち上げと蒸着源などの組み上げ 講座所有のチェンバーに排気系や真空計・バルブなどを取り付け、到達圧力10^<-9>Pa台の超高真空チェンバーとして立ち上げた。その後、試料ホルダーとxyz-θステージ、Fluxモニター付エバポレーター・e-gun・簡易蒸着銃、水晶振動子膜厚モニター、RHEED測定系(電子銃+蛍光スクリーン+CCD画像読み取りシステム(PC))を取り付け、もしくは整備した。 2.in situ用磁気カー効果測定系の構築 取り付けた試料ホルダーを見込むように、ビューポートからレーザー光を導入するアダプターを作製した。また、in situで磁場印加できるよう、かつRHEED電子線の軌跡に影響がでないよう、ポールピースに非磁性金属を用いるなどの工夫をした3極電磁石を作製し、上記チェンバーに組み込んだ。 3.マニュアル測定による磁気光学効果の検証 本年度整備の装置で試料清浄化の容易なSi基板の上に、Feを数ML程度蒸着して、磁気カー効果測定を試みた。エバポレーターと膜厚モニターによる蒸着量の評価は、十分な再現性を示しているが、研究代表者らが以前に確認している蒸着量による磁気カー効果の変化を捉えるまではできていない。この点は、研究計画の最終年度に予定している。なお、目標としているCr磁性について、一定の知見が得られたことを付記しておく。
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Research Products
(1 results)