2002 Fiscal Year Annual Research Report
局所衝撃を受けた粉粒体の動的挙動の解明(三次元解析)
Project/Area Number |
14750059
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
西田 政弘 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (60282828)
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Keywords | 衝撃 / 粒子集合体 / 3次元離散要素法 / 数値解析 / 飛散挙動 / 接触力 / 波動伝ぱ / 飛翔体 |
Research Abstract |
粉粒体をモデル化した解析対象として,四角形容器中に三次元的に六方最密充填された球状粒子(ナイロン球,直径6.3mm)からなる球状粒子集合体を用い,その上表面の中心付近に,球状飛しょう体(鋼球)を垂直衝突させ,局所衝撃を受けた粒子集合体の衝撃挙動を,主に三次元離散要素法によるシミュレーションにより調べた.まず,これまで用いていた離散要素法シミュレーションプログラムを三次元に拡張し,シミュレーションにおいて粒子の反発係数と関係のある粒子間モデルの粘性係数の与え方も改良した.これまでの研究では,一般に計算中は粘性係数を一定とすることが多かったが,粒子間の接触力に依存した粘性係数を用いることにより,従来に比べ精度良く,高速度カメラで撮影した粒状体の飛散挙動の詳細な部分を本シミュレーションで再現できるようになった. それらの改良を行ったのち,シミュレーションから得られる粒子の速度ベクトル図および粒子間の接触力分布図を用いて,飛散現象のメカニズムを調べた.粒子集合体の衝撃現象を支配しているパラメータを調べるために,まず,粒子の初期配列(水平方向の粒子間の隙間:1〜180mm),飛しょう体の衝突位置,飛しょう体の半径(直径3〜9mm)および飛しょう体の衝突速度(1〜20m/s)に着目した.その結果,その中では,水平方向の粒子間の隙間,飛しょう体の衝突位置および飛しょう体の半径が,粒子集合体への衝突に対する飛しょう体の反発速度に与える影響が大きいことが分かった.また,そのような現象が生じる要因として,粒子集合体中を伝播する接触力の伝ぱ方向およびその大きさが重要な役割を担っていることがわかった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Tanaka, M.Nishida, T.Kunimochi, T.Takagi: "Discrete Element Simulation and Experiment for Dynamic Response of Two-dimensional Granular Matter to Impact of a Spherical Projectile"Powder Technology. 124. 160-173 (2002)
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[Publications] M.Nishida, K.Tanaka, K.Tashita: "Dynamic response of three-dimensional particulate aggregation subjected to impact of a spherical projectile"Abstract, 25th International Congress on High-Speed Photography and Photonics. 152 (2002)
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[Publications] 松本幸典, 西田政弘, 田中皓一: "飛しょう体衝突を受ける粒子集合体の3次元離散要素法シミュレーション"平成14年度 衝撃波シンポジウム講演論文集. 61-64 (2003)