2002 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化プラスチックの損傷力学的評価とヘルスモニタリング技術開発
Project/Area Number |
14750078
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡部 朋永 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50344164)
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Keywords | 複合材料 / 非破壊検査 / 損傷力学 / 強度理論 / 数値解析 |
Research Abstract |
電気抵抗変化によるヘルスモニタリング 炭素繊維強化複合材料においては繊維が導電性を有するため、その破断は電気抵抗変化の形でモニタリングすることが可能である。そこで、数値解析および損傷力学モデルを併用することで、引張荷重下の損傷のモニタリングを試みた。実験にあたっては電極の配置位置、および接触条件を注意深く選択した。また、複合材の導電異方性に関しても理論的に考慮してある。実験結果は予測結果と良く一致しており、有効なヘルスモニタリング手法であることが示された。今後、非接触にて内部状況を探査し得る非破壊手法への発展を考えているところである。 損傷力学モデリング 複合材内部に発生するき裂が引き起こす剛性の低下を、損傷力学モデルによって評価した。このとき、従来では損傷テンソルの導出が暖昧であり、得られた結果を現象と結びつけることが出来なかった。そこで、き裂近傍の変位場を解析的に解くことによって、損傷テンソルの導出を行った。数多くの先行研究における実験結果と比較検討を行ったところ、様々な積層構成を有する積層板に適用が可能であることがわかり、妥当な結果を得ることが出来た。今後,かかるモデルを用いたクラック発生の力学的条件の導出が、現象をより明確かつ正確に表現するための鍵であると考え取り組んでいる。 ラム波を用いたヘルスモニタリング 近年、注目を集めているラム波を用いたヘルスモニタリングを先に述べた損傷力学を利用することで行った。複合材中を伝播する波の速度は損傷量が増えるにつれ低下し、解析結果は実験結果と良く一致した。また、速度低下を考慮した新しいヘルスモニタリング技術開発にも取り組んでいる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Okabe, N.Takeda: "Size effect on tensile strength of unidirectional CFRP composites-Experiment and Simulation"Composites Science and Technology. 62. 2053-2064 (2002)
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[Publications] T.Okabe, N.Takeda: "Elastoplastic shear-lag analysis of single-fiber composites and strength prediction of unidirectional multi-fiber composites"Composites : Part A. 33. 1327-1335 (2002)
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[Publications] Z.Xia, T.Okabe, W.A.Curtin: "Shear-lag versus finite element models for stress transfer in fiber-reinforced composites"Composites Science and Technology. 62. 1141-1149 (2002)
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[Publications] Z.Xia, W.A.Curtin, T.Okabe: "Green's function vs. Shear-lag model of damage and failure in fiber composites"Composites Science and Technology. 62. 1279-1288 (2002)
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[Publications] N.Toyama, T.Okabe, N.Takeda, T.Kishi: "Effect of Transverse Cracks on Lamb Wave Velocity in CFRP Cross-plyLaminates"Journal of Materials Science Letter. 21. 271-273 (2002)
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[Publications] K.Urabe, T.Okabe, H.Tsuda: "Monitoring of resin flow and cure with an electromagnetic wave transmission line using carbon fiber as conductive elements"Composites Science and Technology. 62. 791-797 (2002)