2002 Fiscal Year Annual Research Report
機械操作作業における技能拡張のための作業支援環境の設計論
Project/Area Number |
14750087
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺本 孝司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252605)
|
Keywords | 作業者支援 / 工作物把持 / 加工状態提示 / 支援妥当性 / 技術拡張 |
Research Abstract |
作業支援を行うに当たっては多様な作業に対する一般的な議論では個別作業が有する作業構造を反映した支援を行うことが出来ないので,具体的な作業を想定して必要技術の抽出を行うことが不可欠である.そこで,機械加工において作業支援を行うにあたって支援すべき内容の整理を行った.調査の結果,エンドミル加工における薄肉構造物の把持は,熟練が必要で通常の作業者には把持が困難であるうえ,人間の手動による作業とNCプログラムとの連携という高度な機械操作にかかわる能力が必要とされる作業であることが分かった.この作業を例に作業支援環境の構築を進めることとした.まず,支援すべき情報として工作物把持状態の推定が考えられることから,局所的な計測情報と有限要素法による弾性解析を併用した状態推定手法の開発を行った.この手法は,把持具の位置決め誤差や素形材の形状誤差といった把持における外乱要因に対して適応的に把持状態を推定することが可能となる.このように,人間が直接観察できない情報の提示について効果がどの程度あるのか,効果がある場合はどのような提示方法が有効であるのかといった点に対する検討が作業支援における設計のためには不可欠である. 提示情報に対する開発と平行して,次年度以降に評価を行うための計測システムの構築を進めている.具体的には,購入した眼球運動測定装置の基本的な動作確認と外部ソフトウエアとの連携手法について検討し,作業における支援にかかわる指標作成のための実験システムの基本的構成を決定した.
|