2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14750090
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
吉村 英徳 香川大学, 工学部, 助手 (30314412)
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Keywords | 薄肉パイプ転造加工 / 超微細プレス加工 / 薄板材 / MHS成形体 |
Research Abstract |
自動車の低燃費化によるCO_2排出量の削減および衝突安全性の向上のため、軽量かつ高剛性、高エネルギー吸収特性をもつ超軽量多孔質金属材料(中空金属球(MHS)成形体)の新しい製造法について検討した。H15年度では,パイプからの転造加工と薄板からの微細プレス加工によるMHS製造法について検討を行った. 1.転造加工によるMHSの製造(直径5mm,肉厚100μmの極薄パイプからの製造) H14年度にて直径3mm,肉厚200μmのパイプからの球の製造はできたが,自動車への実用化においてはさらに密度が低い方が望ましく,H15年度は直径5mm,肉厚100μmといった更に加工が困難なパイプからの試作を試みた.また,完全にはできていないが,焼鈍したSUS304のパイプを使用することで割れ発生を抑え,3方向からの転造ロールのフィン高さを適当なものに変更することで,かなり局部絞りができるようになり,球への成形が可能になってきている. 2.薄板(100μm)の超微細プレス加工によるMHSの製造 薄板材から,微細プレス金型を試作した.金型を用いて2個の半球を作り,半球同士を合わせることにより,MHSを製造する.非常に高精度に直径を作りこむことで,カプセル状にあわせることができ,直動プレスにて大量生産し,低コスト化が図れる事が分った. さらに,それを接着剤によりパイプの中で固めて成形体を作製し,圧縮試験,曲げ試験により,材料特性について調査した.カプセル状MHSのため,単球では圧縮方向で強度特性が異なるが,成形体(パイプ外套材)の圧縮試験では通常のMHSとあまり変化はなかった.曲げ試験では,パイプ外套をしていても,MHSの半球同士が分離するため,MHS同士の接着力が不足し,成形体の製造方法を更に検討する必要がある.
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