2003 Fiscal Year Annual Research Report
動的な変化を有する生産環境における階層分散型リアクティブスケジューリングシステム
Project/Area Number |
14750092
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
谷水 義隆 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (60275279)
|
Keywords | リアクティブスケジューリング / 遺伝的アルゴリズム / 階層 / 遅延 / 生産スケジュール / オブジェクト指向 |
Research Abstract |
平成14年度は,生産開始後に発生した加工設備の作業の遅延に対して,生産開始前に作成した生産スケジュールを,遺伝的アルゴリズムを用いて,適切な生産スケジュールに変更するリアクティブスケジューリング手法を提案し,リアクティブスケジューリングシステムのプロトタイプを開発した.しかし,実際の製造企業では,1つの生産スケジュールだけで生産管理を行うのではなく,工場層やライン層など,階層の異なる複数の生産スケジュールにより生産管理が行われる. そこで,平成15年度は,工場層やライン層など,階層の異なる複数のリアクティブスケジューリングシステム間で,生産スケジュールの整合性を管理しながら,同時かつ並列に生産スケジュールを改善するコンカレントプロセスを提案した.次に,オブジェクト指向言語SmalltalkとCORBAを用いて,階層の異なるリアクティブスケジューリングシステムをネットワーク上の2つのコンピュータに実装し,階層分散型リアクティブスケジューリングシステムのプロトタイプを開発した.これを用いて,下階層で発生した加工作業の遅延に対して,2つのリアクティブスケジューリングシステムで,同時かつ並列に生産スケジュールを改善する計算機実験を行った.その結果,従来のように,下階層で改善した生産スケジュールの結果を伝達してから上階層の生産スケジュールを改善するよりも,階層の異なる2つのリアクティブスケジューリングシステムで改善した生産スケジュールを協調的に重ね合わせることで,迅速に適切な生産スケジュールに変更することができることを示した.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 谷水義隆, 阪口龍彦, 杉村延広: "遺伝的アルゴリズムを用いたリアクティブスケジューリング(第1報.作業の遅延に対する生産スケジュールの変更)"日本機械学会論文集C編. 69巻685号. 234-239 (2003)
-
[Publications] Y.Tanimizu, T.Sakaguchi, N.Sugimura: "Reactive scheduling for unscheduled changes in manufacturing systems"Current trends in production management, European Series in industrial management. Vol.6. 80-86 (2003)
-
[Publications] T.Sakaguchi, Y.Tanimizu, N.Sugimura: "Reactive scheduling system for unscheduled input of emergent jobs"Proc.of the 2nd international conference on leading edge manufacturing in 21st century. 725-728 (2003)
-
[Publications] 谷水義隆, 川本順三, 阪口龍彦, 原田和弘, 杉村延広: "遺伝的アルゴリズムを用いたリアクティブスケジューリング-ジョブの追加手法に関する検討-"2003年度精密工学会春季大会講演論文集. 163 (2003)
-
[Publications] 阪口龍彦, 谷水義隆, 杉村延広: "遺伝的アルゴリズムを用いたリアクティブスケジューリング-分岐限界法に基づくジョブの追加-"2003年度精密工学会秋季大会講演論文集. (CD-ROM). 58 (2003)
-
[Publications] 阪口龍彦, 谷水義隆, 杉村延広: "遺伝的アルゴリズムを用いたリアクティブスケジューリング-ジョブの追加に対する初期個体の生成-"第3回サイバネティック・フレキシブル・オートメーションシンポジウム講演論文集. 57-58 (2003)