2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14750095
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
南後 淳 山形大学, 工学部, 助教授 (50250957)
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Keywords | 設計工学 / CAD / 機械要素 / 機構学 / 等速継手 / 影響系数解析 / 運動伝達性 |
Research Abstract |
平成14年度の研究において、部品形状を変更することで90°まで軸交差角が変化可能な空間7Rリンク等速継手の設計を行った.ところが,占有空間を小さくすることを優先し,構成部品を小型化したため,実際に製作し,実験を行ったところ,出力角誤差が従来当研究室で製作した軸交差角が60°まで可変の等速継手に比べ,大きな値となって表れた.そこで,影響係数解析の結果を用いて,構成部品の多少の大型化は許容するものとし,再設計を行った. その継手に関して,実際に設計を行い,実験を行ったところ,わずかではあるが,出力角誤差に改善が見られ,伝達されるトルクの変動も小さくなり,影響係数を用いた設計法の有効性を実験的に確認することができた. また,これまでの継手は単ループで構成されていたが,それを複ループで構成することで出力角誤差や伝達されるトルクにどのような影響を与えるかについても研究を行った.部品間の干渉を避けるため,連結に用いる回転軸は短くなるものの,継手が入出力軸について対称に構成されるという形状の特徴がある.軸交差角が60°まで可変の従来型の等速継手については,複ループで対称に構成される効果がみられ,出力角誤差は機構定数のもつ誤差の影響が相殺される様子が確認された.また,トルク変動についても抑制する効果が実験的に確認できた.一方,軸交差角が90°まで可変の広角化等速継手については,トルク変動の抑制には複ループ化による一定の効果があったものの,出力角誤差については,構成部品の小型化のためにかえって大きくなったようであった.
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