2003 Fiscal Year Annual Research Report
弾性円管をもちいた運動誤差補正可能な超音波駆動アクティブスクイーズ空気軸受
Project/Area Number |
14750098
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
磯部 浩已 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60272861)
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Keywords | 運動誤差補正 / スクイーズ効果 / 圧縮性スクイーズ / 圧電素子 / 微小位置決め |
Research Abstract |
円筒状のシンプルな形状を軸受として,この周方向たわみ振動モードを適当に設計する.そして,軸受を圧電素子で励振することで,軸受-被浮上軸間の相対距離を周期的に変化させる.その結果,すき間にスクイーズ効果が発生し,周囲よりも圧力が高まり,浮上軸を非接触支持する.また,圧電素子の制御信号を制御することで,浮上軸の位置を非接触で微動することもできる. 本年度は,駆動周波数23.9kHzにおいて,周方向たわみ振動に対して8次振動モードを持つスクイーズ軸受を製作した.有限要素解析によってモード解析を行って最適設計すると共に,実験的に検証した.この軸受に,単板型圧電素子を4枚接着して励振した結果,振動の腹において振幅1μm(実測値)が得られた.本手法においては,軸受が高周波振動しているので,浮上する軸も励振されると考えられる.ここでは,加速度計およびレーザードップラ振動計を用いて軸の微振動を測定した結果,振幅は数十nm以下であることが確認された.これは,軸の質量-スクイーズ空気膜のばね剛性からなる系の固有振動数に比べて励振周波数が非常に高く,かつスクイーズ効果の減衰特性が高いためだと考えられる.また,軸受の基本性能として静的剛性を測定した結果,空気膜が薄くなるほど剛性が高くなる非線形ばね特性をもち,その平均値は0.2〜0.6N/μm程度であった.しかしながら,駆動振幅の増加に伴って,剛性が低下する現象がみられた.これはスクイーズ効果の理論とは逆の現象であるので,今後も原因を究明する予定である.
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