2002 Fiscal Year Annual Research Report
高分子液晶材料の高強度化を目的とした流動・磁場併用成形プロセスの確立
Project/Area Number |
14750126
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 助教授 (60309721)
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Keywords | 液晶 / 液晶プラスチック / 成型加工 / 流体工学 / 相転移 / 数値解析 |
Research Abstract |
高強度材料として用いられる高分子液晶プラスチックの更なる高強度化を目指し,流動と磁場を併用した成型加工プロセスの研究を行った. まず,等方材料が温度変化によってネマティックへ転移する過程について2次元および3次元数値シミュレーションを行った.結果より,等方-ネマティック相転移の過程が,(1)ネマティック領域の発生,(2)ネマティック領域の成長,(3)配向欠陥構造の生成,(5)配向欠陥構造の再構成,(6)配向欠陥構造の消滅のプロセスを経ることが分かった.相転移過程で現れる配向欠陥構造の密度は無次元量R(分子場の短距離弾性力と長距離弾性力の比)に依存し,Rが高いほど配向欠陥構造の密度が高くなる. 次に,流動中における等方-ネマティック相転移についての2次元および3次元数値シミュレーションを行った.流動が無い場合と比較すると,配向欠陥構造の生成密度が低いことが確認された.流動の強さを表す無次元量であるEr(粘性力と長距離弾性力の比)が高いほど配向欠陥構造の生成密度は低くなり,Erがあるしきい値を超えると,配向欠陥密度は0となることが分かった.これは,無方向性である相転移現象に,方向性を有する外場である流動を印加することによって配向欠陥構造の生成が抑制されたためである. 以上の結果より,流動を用いることによって配向欠陥フリーの高分子液晶材料を実現可能であることを明らかにした.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Terada, T.Tsuji, S.Chono: "Numerical simulation of smectic C lipuid crystalline flow between parallel plates"Proc. 19th Inter. Liquid Crystal Conf., Edinburgh. (2002)
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[Publications] 辻知宏, 蝶野成臣: "せん断流が等方-ネマティック相転移に及ぼす影響"日本機械学会論文集(B編). 68. 3012-3017 (2002)
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[Publications] 辻知宏, 蝶野成臣: "液晶注入プロセスの数値シミュレーション(第1報,基本モデリングと解析)"日本機械学会論文集(B編). 68. 3259-3265 (2002)
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[Publications] 寺田敦史, 辻知宏, 蝶野成臣: "ネマティック液晶の同心回転円板間流れの数値シミュレーション"日本機械学会論文集(B編). 69(掲載決定). (2003)