2003 Fiscal Year Annual Research Report
形態と知能を有する進化ロボットシステムにおける機能発現のメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
14750189
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
菊池 耕生 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (60318219)
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Keywords | 形態と知能 / 進化ロボット / 遺伝的プログラミング / センサ・モータコーディネーション / 機能の発現 / 決定木 |
Research Abstract |
動的環境に適応する自律ロボットの機能発現のメカニズムを明らかにする為,本年度は以下の2項目を実施した. (1)実機ロボットの製作・基礎実験とその特性を反映したシミュレーション環境の構築 センサのノイズに対する信頼性を高めるため,通信をFMからBluetoothに,また,進化ロボットの目として利用していた1次元のラインCCDセンサを2次元の一般的なCCDカメラに変更した.基礎実験により,製作したロボットの運動特性.通信特性.センサの諸特性を解析し,数値シミュレーションに反映させた.以上を用いて,数値シミュレーションによる進化過程の一部をハードウェアに置き換えた実験を行い,発現した機能の進化過程における伝搬性を追跡した.ここでは,エリート遺伝子をハードウェアによって置き換えることを試みたが,この置き換えの違いによって進化のプロセスは大きく変化した.どの遺伝子をどのように置き換えるか,また,それによって機能伝播のしくみがどのように変化するかを明らかにすることが今後の課題である. (2)数値シミュレーションによる構造系の対称性発現の検証 環境の違いに対する,センサ・モータ配置の対称性を検証した.目標物を追跡するというタスクに対して,目標物が動く場合や,センサやモータにノイズが大きい場合など,比較的不確定要素が多く自由度が高い環境において,モータによる進行方向に対してセンサ配置に対称性が発現する傾向が示された.しかしながら,完全な対称ではなく30°程度ずれて,左右一方向から目標物にアプローチする「利き手」のような現象等が現れた.この現象の発現特性の検証や実機による実証等が今後の課題である.
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Research Products
(1 results)