スイッチトリラクタンスモータの高効率・低トルク脈動駆動と最適自動制御に関する研究

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14750205
• Research Institution: Gifu University
• Principal Investigator: 石川 裕記 岐阜大学, 工学部, 助手 (90273119)
• Keywords: スイッチトリラクタンスモータ / トルク脈動抑制 / 磁界解析 / 電流制御 / 駆動回路

Research Abstract

本年度は主としてトルク脈動抑制制御のための駆動回路の開発および駆動回路の制御法の確立に重点を置いた。
1.SRMのトルク脈動低滅および高効率駆動のための電流波形の導出
SRMのトルクはリラクタンスを利用しているため,トルク特性は電動機電流や回転子の位置に対し,非綿形である。そのため,従来の変換器で出力される方形波電流や正弦波電流では瞬時トルクを一定にすることはできない。ここでは,理論解析,磁界解析およびコンピュータシミュレーションにより瞬時トルクを一定にする電流波形を導出した。瞬時トルクを一定にする電流波形は,本研究で対象としている固定子突極数6,回転子突極数4のSRMの場合,非正弦波形かつ非方形波形の独特の波形であることが明らかになった。さらに,回転子および固定子突極数が多くなれば,台形波電流に近づくが,指令トルクや回転子位置に対して非緯形特牲を持つことが確認された。
2.(1)を実現する駆動回路の開発
一般に用いられている非対称Hブリッジ形駆動回路によりSRMを駆動する場合,誘起電圧の影響で高速回転時に固定子巻線電流の波形制御性能が悪くなることが分かった。そこで,高速回転時にも(1)で導出した電流波形を実現できる駆動回路の開発を行った。
3.(2)の回路の基本的な制御法の確立
(2)で開発した駆動回路の基本的な制御法や駆動回路の効率などの検討を理論解析およびコンピュータシミュレーションにより行った。
4.駆動回路の試作および実験による検証
現在,(1)〜(3)で確認された点を実機を試作して検証・評価を行っている。