2003 Fiscal Year Annual Research Report
データ符号化による集積回路におけるデータ伝送の低消費電力化・信頼性向上の研究
Project/Area Number |
14750255
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小松 聡 東京大学, 大規模集積システム設計教育研究センター, 助手 (90334325)
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Keywords | 低消費電力 / アドレスバス / バス符号化 |
Research Abstract |
近年の極微細プロセス技術の進歩により,高性能なシステムLSIが実現可能となったが,それに伴い消費電力の増加が大きな問題となっている.また,プロセスの微細化に伴い,配線やチップインタフェースでの消費電力が全体の消費電力に対して相対的に大きくなってきており,データ伝送をいかに低消費電力化するかということが低電力設計に大きな影響を与えている.今年度は主にマイクロプロセッサをベースとしたシステムのアドレスバスの低消費電力化のための研究を行った. 通常のマイクロプロセッサをベースとしたディジタル・システムでは,アドレスバスはデータバスと比較して時間軸での因果関係が大きいため,アドレスデータの持つ冗長性を利用して非常に効率的に信号遷移頻度を削減することが可能である.前年度の当研究において、我々はジャンプ/分岐などの履歴に着目し,消費電力削減効果が高く,かつ非冗長な符号化手法を提案し、その効果を命令セットシミュレータにより示した。今年度は、提案手法を実際の回路に実装することにより、本手法のオーバーヘッド(追加回路の面積、速度)も考慮した検討を行った。レジスタ・トランスファ・レベルにおいて符号化・復号化回路の設計を行い、Spiceによる回路シミュレーションを行うことで評価を行い、符号化アルゴリズムの各パラメータにおける本手法のオーバヘッドの見積もりを行った。 また、消費電力削減のみではなく、信頼性を向上させるためにエラー訂正符号等との融合についても検討を行い、来年度以降アルゴリズムの実装を行っていく。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Komatsu, M.Fujita: "Irredundant Low Power Address Bus Encoding Techniques Based on Adaptive Codebooks"IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences. Vol.E86-A, No.12. 3001-3008 (2003)