2003 Fiscal Year Annual Research Report
移動体通信に適した低密度パリティ検査符号とその復号法に関する研究
Project/Area Number |
14750312
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
大槻 知明 東京理科大学, 理工学部電気電子情報工学科, 助教授 (10277288)
|
Keywords | 低密度パリティ検査符号 / BPアルゴリズム / UMP-BPアルゴリズム / 正規化BPアルゴリズム / オフセットBPアルゴリズム / 密度発展法 |
Research Abstract |
最近,低密度パリティ検査(LDPC)符号の無線通信への適用が期待されている.無線通信における復号アルゴリズムには,より複雑度の低いアルゴリズムが好まれる.LDPC符号の様々な復号アルゴリズムの中でも,Uniformly Most Powerful Belief Propagation based(UMP BP)アルゴリズムやNormalized BP-based(正規化BP)アルゴリズム,オフセットBPアルゴリズムは複雑度が低いことで知られる.特に,正規化BPアルゴリズムは,加法的白色ガウス雑音(AWGN)通信路に対して提案され,優れた特性を達成することが報告されているが,無線通信に対しては提案されていない. 本研究では,高速フェージング通信路における正規化BPアルゴリズム及びオフセットBPアルゴリズムを提案した.提案アルゴリズムは,通信路状態についての事前情報を必要としない.さらに,BPアルゴリズムと比較して複雑度が低い.また,密度発展法と呼ばれる理論解析法を用い,それら提案アルゴリズムの最適なパラメータを導出した.さらに,密度発展法に基づき,それら提案アルゴリズムに適したイレギュラーLDPC符号を設計した.理論解析及び計算機シミュレーションによる特性評価の結果,高速フェージング通信路における正規化BPアルゴリズム・オフセットBPアルゴリズムは,復号演算量と誤り率特性との優れたトレードオフを達成することを示した.また,密度発展法を基に設計したイレギュラーLDPC符号は,通常のレギュラーLDPC符号に比べ,優れた特性を達成できることを示した.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] H.Futaki, T.Ohtsuki: "Space-Time Transmit Diversity Schemes with Low-Density Parity-Check (LDPC) Codes"Trans.of IEICE. E86-B no.10. 3131-3136 (2003)
-
[Publications] H.Futaki, T.Ohtsuki: "Low-Density Parity-Check (LDPC) Coded OFDM Systems : Bit Error Rate and The Number of Decoding Iterations"Trans.of IEICE. E86-B no.11. 3310-3336 (2003)
-
[Publications] H.Futaki, T.Ohtsuki: "Decodeing Algorithms for Low-Density Parity-Check Codes with Multilevel Modulations"Trans.of IEICE. (採録決定).
-
[Publications] H.Futaki, T.Ohtsuki: "Low-Density Parity-Check (LDPC) Coded MIMO Systems with Iterative Turbo Decoding"Proc.of IEEE Vehicular Technology Conference (VTC2003-Fall), Orland, USA, Oct.2003.. (2003)
-
[Publications] 大橋章範, 大槻知明: "イレギュラーLDPC符号を用いたBP-basedアルゴリズムの特性解析"電子情報通信学会無線通信システム研究会信学技法. 1-6 (2004)
-
[Publications] 大橋章範, 大槻知明: "高速フェージング通信路における正規化BP-Basedアルゴリズム及びオフセットBP-Basedアルゴリズムの特性解析"電子情報通信学会無線通信システム研究会信学技法. 151-156 (2003)