2002 Fiscal Year Annual Research Report
実時間での品質調整に適した多次元画像情報の構造化とその分散共有通信方式の研究
Project/Area Number |
14750328
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
児玉 和也 国立情報学研究所, 情報基盤研究系, 助手 (80321579)
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Keywords | 高品質画像 / 多次元画像 / 映像生成 / 分散共有通信 / 実時間処理 / 焦点画像処理 / 多焦点カメラ |
Research Abstract |
本研究では、大規模空間の高品質画像情報への適用を目的として対象シーンをおおまかに遠景・中景・近景の3層程度に分割する画像モデルを提案し、それぞれに適した構造化手法の詳細な検討を行っている。本年度は主として、現有設備である多焦点カメラおよび輝度情報も同時取得可能な距離画像センサを用いることによって取得された実画像データを対象とし、多次元画像情報の階層的構造化手法の検討を行った。 まず、シーンをおおまかに遠景・中景・近景の3層程度に分割し、それぞれの範囲で適切な構造化を行いこれらを統合して表現することで、各対象ごとに適切な品質を効率的に与えることが可能となるような画像モデルを提案した。具体的には、多焦点カメラにより取得された複数の焦点画像を用い、遠景から中景の範囲に対し疑似3次元的な表現であるレイヤ構造に基づいた焦点画像処理を行うことで、必要十分かつ効率的な品質調整が可能となる手法を確立した。 つぎに、近年開発された輝度情報も同時取得可能な距離画像センサを用いれば、より精細な情報が必要となる中景から近景の範囲の対象についても比較的容易に画像情報を取得することが可能であることを利用し、実時間レベルで連続的にその形状情報の品質を増減させることを可能とする、階層的近似表現に基づく3次元画像情報の構造化手法を検討した。 以上は、次年度以降に考察する予定である、広範な画像情報を対象として柔軟な品質調整を可能とする分散共有通信環境の構築のために必要不可欠の要素技術となる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Shimizu: "Three Dimensional Modeling of Large-Scale Real Environment by Fusing Range Data, Texture Images, and Airborne Altimetry Data"IEEE 2002 Proc. International Conference on Image Processing. II. 537-540 (2002)
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[Publications] 柏山 英輝: "スマートイメージセンサへの実装に適した高速合焦判定方式の検討"映像メディア処理シンポジウム. 117-118 (2002)
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[Publications] K.Aizawa: "3-D Modeling of Real World by Fusing Multi-View Range Data and Texture Images"IEICE Transactions on Information and Systems. (accepted).
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[Publications] S.Hidaka: "A File Server Optimization Using Scatter/Gather JPC on L4 Based Multi-Server Operating System"Proc. the 6^<th> World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics. I. 184-189 (2002)
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[Publications] K.Maruyama: "Extensible Distributed Operating System for Reliable Control Systems"Proc. the Tenth ACM SIGOPS European Workshop. (2002)
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[Publications] 日高 宗一郎: "マルチサーバ型制御用OSの構成とタスク間通信性能"電子情報通信学会論文誌B. 86・3(掲載予定). (2003)