2002 Fiscal Year Annual Research Report
高周波パラメトリック磁気センサの実用化に関する研究
Project/Area Number |
14750359
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
柄澤 孝一 長野工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (80249789)
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Keywords | パラメトリック発振 / 磁気センサ / 磁束応答形 |
Research Abstract |
平成14年度は,まず,パラメトリック磁気センサ励振用発振回路の製作を行った。コルピッツ発振回路を改良したクラップ発振回路の構成で,900MHzの発振器の実現に取り組んだ。発振出力電圧及び周波数の測定には,本年度購入したオシロスコープ(Agilent Technologies 54832B)を用いて行った。発振器の基板には,低周波帯域で最も用いられているユニバーサル基板は使用できないため,ガラスエポキシ基板を用いた。数百MHz帯域で使用できるトランジスタは限定されており,少量の入手が困難なこともあり,本研究ではAT32032を使用した。発振パラメータ,特に空芯コイルの巻数を少なくしていくことにより,300MHz〜850MHzまでの発振周波数の発振器を実現できた。しかしながら,発振周波数を高く設定することにより,発振出力電圧が低下する傾向となってしまった。この原因については,トラジスタの周波数特性によるものと考えている。現状では,2cm×3cmの基板に,発振周波数850MHz,発振出力電圧0.2Vp-pの発振器が得られている。 次に,製作した発振器を磁気ヘッドと可変容量ダイオードからなるパラメトリック発振回路に接続し,製作した発振器の周波数が発振回路の同調周波数の2倍になるように,ヘッドのインダクタンスまたは,可変容量ダイオードの容量を調節しなければならない。しかしながら,可変容量ダイオードの容量は,型番により,決まっていることととびとびの値しかなく,また,入手が困難なこともあり,発振器の周波数で調整する必要がある。そのため,製作した発振器を改良して可変容量ダイオードを用いて電圧で周波数が可変できる電圧制御発振器を製作した。可変周波数範囲は広くないが,可変できるところまでは実現できている。
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