2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14750416
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笠間 清伸 九州大学, 大学院・工学系研究院, 助手 (10315111)
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Keywords | 浚渫粘土 / セメント / 固化処理土 / 高圧脱水 / 高強度 / 有効利用 / ゼロエミッション / 大型 |
Research Abstract |
本研究では、ゼロエミッション・循環型社会の実現に向けて、建設発生土、建設汚泥および港湾施設の整備・維持に伴って発生する浚渫粘土などの超軟弱地盤材料を効率よく減容化し有効利用する技術を開発する。著者らは、これら地盤材料をより付加価値の高いケーソンや消波ブロックのような大型の高強度構造材料として利用することを目的として、これらに固化材等を混合した直後、高圧で機械脱水するという低コスト機構で、高強度化および大型化を試みた。 本年度は、大型化に向けた基礎的な研究として、脱水を促進させるための供試体中に設置するドレーン材の最適な間隔や形状および添加する固化材の添加率を、実験的および数値的により検討した。また、得られた結論をまとめると以下のようになる。 1)混和剤を使用しても、供試体の沈下量には影響はなく、脱水時間も短縮されない。これは、固化材の凝集効果が強いため、混和剤の効果が顕著に表れないことが原因と考えられる。 2)ドレーン材を使用することによって、供試体の脱水時間を短縮することができた。 3)ドレーン材を使用しても、含水比の面から見て供試体の均質性は損なわれないことが明らかとなった。 4)作製供試体の大型化に向けて、作製時間を算定できる数値解析手法を提案した。提案する解析手法を用いることで、固化処理構造体の脱水解析を行なうことができ、脱水時間を精度よく予測することができた。 5)供試体と設置するドレーンの直径の比は、できる限り小さい方が、脱水時間は小さくなる。また、固化材添加率を増加させることでも、脱水時間を短縮することができる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 笠間清仲, 善功企, 江頭和彦, 陳光斉: "固化材混合および高圧機械脱水による俊深粘土の高強度化"粘土地盤における最新の研究と実際に関するシンポジウム発表論文集. 235-240 (2002)
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[Publications] 笠間清伸, 善功企, 陳光斉: "原位置における固化処理土の非排水せん断強度の推定"第37回地盤工学研究発表会発表講演集. CD-ROM 393. 781-782 (2002)
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[Publications] 笠間清伸, 善功企, 陳光斉: "固化材混合および高圧機械脱水による高強度固化処理土の開発"第57回年次学術講演会講演概要集. CD-ROM III-21. 41-42 (2002)
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[Publications] 倉富樹一郎, 善功企, 陳光斉, 笠間清仲: "高圧脱水固化による高強度構造体の大型化"平成14年土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第1分冊. A-290-A-291 (2003)
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[Publications] 笠間清伸, 善功企, 陳光斉: "高圧脱水固化処理土のドレーン材による脱水促進に関する数値解析"平成14年土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第1分冊. A-288-A-289 (2003)