Research Abstract |
昨年度は,多孔質粗骨材8種類について実験・検討を行い,その結果,骨材に関しては,細孔構造特性値,吸水特性値,強度特性値それぞれに相関性があることが確認されたが,特に,細孔構造特性値と強度特性値に強い相関関係がみられた。コンクリートに関しては,水セメント比が小さくなるほど骨材特性や粒径による影響が確認された。また,硅砂を詰めた強度特性値とヤング係数に相関性がみられた。 平成15年度は,昨年の成果をさらに発展させるため多孔質細骨材として,膨張頁岩系人工軽量骨材,ガラス廃材を主原料とする超軽量骨材,さらに再生骨材と比較用普通骨材(陸砂)の4種類について,昨年同様の実験・検討を行った。なお,再生骨材の原コンクリートの種類は,4種類(水セメント比35%,45%,55%,65%)とした。また,水セメント比4水準(水セメント比25%,35%,45%,55%)のモルタルを作製し,試験を行った。多孔質粗骨材を用いたコンクリートに関しても,前年より水準を増やし(モルタルと同水準)試験を行った。 骨材に関しては,細孔構造特性値と吸水特性値に強い相関性がみられ,モルタル,コンクリートとも,昨年と同様の傾向が確認できた。硅砂を詰めた強度特性値は,骨材特性については相関性がみられるが,モルタル,コンクリートでは,硅砂を詰めない強度特性値に相関性がみられた。以上の成果をとりまとめ,多孔質骨材の品質の評価方法および多孔質骨材を用いたコンクリートの力学特性の推定に関する提案を行った。
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