2002 Fiscal Year Annual Research Report
異相均一分散流体の爆発的高温燃焼による単分散微粒子製造の高効率化
Project/Area Number |
14750616
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 潤 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 助手 (60314035)
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Keywords | 単分散 / 水 / 油均一分散流体 / 爆発的高温燃焼 / 超音波 / 超微粒子 |
Research Abstract |
当該申請では、工業的な微粒子製造の課題である微粒化・単分散化および生産性向上を目的として、高周波均一分散装置を用いて生成される水/油均一分散流体(W/Oエマルション)液滴の爆発的高温燃焼による単分散サブミクロン微粒子の製造を新たに提案し、当該期間に生成微粒子の微小化および単分散化に関する検討を行った。 まず、水/油均一分散流体内に含まれる水溶液相のサイズ(直径)の微小化について検討を行った結果、水溶液相のサイズは大凡サブミクロンオーダーとなること、水/油比が小さいほど水溶液相のサイズが小さくなること、超音波ホモジナイザーの周波数には依存しないこと、超音波照射強度に若干依存することが明らかとなった。 続いて、水/油均一分散流体の最適加熱および燃焼方法について検討を行った結果、水/油比によっては燃焼状態が安定せず、数wt%オーダーで煤の生成が確認された。 SEMを用いて生成微粒子の外観構造特性評価を行った結果、平均粒子径で約50nmの超微粒子が生成されていることが明らかとなった。この粒子径は原料エマルションの水溶液相のサイズから推算される値とほぼ一致している。また、XRDの結果から、生成微粒子の結晶化は不十分であることが明らかとなった。これは、燃焼状態の不安定性に伴う加熱不良と考えられ、燃焼器の開発の必要性が示唆される結果となった。
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