2003 Fiscal Year Annual Research Report
異相均一分散流体の爆発的高温燃焼による単分散微粒子製造の高効率化
Project/Area Number |
14750616
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 潤 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 助手 (60314035)
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Keywords | 微粒子 / 高温燃焼 / 単分散 / 異相均一分散流体 / 超音波ホモジナイザー / W / Oエマルション / W / O / Wエマルション / ナノサイズ |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き水/油均一分散流体(W/Oエマルション)液滴の爆発的高温燃焼による単分散サブミクロン微粒子の製造を行い、昨年度の検討により明らかとなった燃焼性に関する課題および本法による微粒子製造の生産性に関する検討を行った。 昨年度より主に燃焼装置の改良を行い微粒子製造を行った結果、噴霧器として市販の噴霧燃焼用バーナーを用いることにより定常的な燃焼が可能となった。また、噴霧方向を鉛直上向きに変更したところ、下方へ向けた火炎では燃焼が安定せず2分程度で失火したのに比べ、火炎は微粒子の析出のため水溶液濃度1mol/lエマルション噴霧量3ml/minのとき10分程度で不安定な火炎となるが、それまで安定した火炎が形成された。さらに、イグナイターにより常時着火源を導入することで失火が減少させることができ、低エマルション噴霧量(3ml/min〜)での燃焼が可能となった。一方、イグナイターを用いて常時点火させた場合においても、生成した微粒子が噴霧燃焼用バーナー部に析出し噴霧状態が変化し、燃焼状態が悪化してしまうことが失火の一因となることがわかった。 生成微粒子については、Y_20_3:Euの1次粒径100nm程度の微粒子が生成されることをSEM観察により確認したが、燃焼過程に生成すると考えられる煤の混入は上記検討においても確認され、さらなる燃焼性の向上を図る必要がある。また、生産性についても、生成微粒子が反応管壁に付着・析出してしまうため収率が0.3以下となってしまうことが明らかとなり、粒子・流体間の流れ解析等に基づく付着抑制についても検討が必要であることが示唆された。
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