2002 Fiscal Year Annual Research Report
水中高温アークによるカーボンナノオニオン大量合成法に関する研究
Project/Area Number |
14750618
|
Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐野 紀彰 姫路工業大学, 工学研究科・機械系工学専攻, 助手 (70295749)
|
Keywords | カーボンナノチューブ / カーボンナノオニオン / アーク放電 / 水 / プラズマ / 圧力 / 無機フラーレン |
Research Abstract |
カーボンナノオニオンやカーボンナノチューブを水中のグラファイト電極間のアーク放電より生成する。生成したカーボンナノオニオンやカーボンナノチューブはプラズマ中で凝集体になる。カーボンナノオニオンの比重は水より小さいので、液面に浮かび粒子凝集膜を形成する。同時に生成するカーボンナノチューブ、アモルファスカーボン、グラファイト微粒子などからなる固体生成物は水より比重が大きく、水槽底部に蓄積される。カーボンナノオニオンの収率を向上させるためにはカーボン電極の形状、水の純度が重要であることが現時点で分かっている。本研究の成果として次に示す反応パラメータを調べるための反応器を製作した。(1)カーボン電極内または水中混合物の影響,(2)電極形状の影響,(3)反応場における圧力の影響. 結果として,放電電流が大きいほうが水面に浮遊するナノ粒子凝集体の生成速度が増加することがわかった.ただし,その凝集体に含まれるナノオニオンの選択性に関する知見はまだ得ていない、水底に沈殿するカーボンナノチューブ凝集体に関しては反応場の圧力に関する知見を得ることができた.反応場における圧力の影響として,圧力を760torrから400torrに減圧する実験をおこなったところ,圧力が小さいほどナノ粒子の平均径が大きくなり,かつラマン分光による分析を行ったところ粒子の構造に存在する欠陥がすくなるなることが分かった.水面浮遊物は生成量が十分でなく,未だ反応場の圧力の影響に関する知見を得るに至っていない.
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] N.Sano, M.Naito, H.Akazawa, M.Chhowalla, H.Wang, K.Iimura, GAJ.Amaratunga, T.Kanki: "Fabrication of fullurene-like particles and nanotubes by arc discharge in water"Proc. International Symposium on Innovative Materials Processing by Controlling Chemical Reaction Field. 1. 105-108 (2002)