2002 Fiscal Year Annual Research Report
抗体固定化ポリマーのゲル化を検出原理とした新規イムノアッセイ法の開発
Project/Area Number |
14750646
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宗 伸明 九州大学, 工学研究院, 助手 (90336008)
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Keywords | 抗体 / ポリマー / イムノアッセイ / ゲル / 蛍光 / コンジュゲート |
Research Abstract |
抗体固定化ポリマーの合成 まず、メタクリル酸とN-ヒドロキシスクシンイミドの縮合反応によりN-メタクロイルスクシンイミド(MOSu)を得た。次に、このMOSuと抗体(抗BSA抗体、抗ヒトIgG抗体)とをカップリングして抗体固定化モノマーを作製し、更にこの抗体固定化モノマーとアクリルアミドをラジカル共重合することにより、抗体固定化ポリマーを合成した(Anti-BSA-polymer, Anti-hIgG-polymer 1)。一方で、MOSuとアクリルアミドを先にラジカル重合して活性化コポリマーを作成し、この活性化コポリマーと抗体(抗ヒトIgG抗体)をカップリングすることによっても抗体固定化ポリマーの合成を行った(Anti-hlgG-polymer 2)。 各種抗体固定化ポリマーを用いたイムノアツセイ 各種抗体固定化ポリマーと場感受性蛍光プローブであるCCVJの存在下において抗原を添加し、添加に伴う蛍光挙動について検討した。まず、予備実験として、エチレングリコール/グリセロール混合溶媒中でCCVJの蛍光挙動を検討したところ、溶液の粘性上昇に伴いCCVJの蛍光強度が増大することを確認することができた。次に、Anti-BSA-polymerを含む溶液にBSAを添加した場合、BSAの添加に伴い蛍光強度は急激に増大した。しかし、同様の蛍光変化はAnti-BSA-polymerの非存在下においても観測されたため、この蛍光変化がCCVJのBSAへの吸着に基づく現象である可能性が示唆された。一方で、hIgGを添加した場合、僅かではあるがAnti-hIgG-polymer 1,2の各存在下においての毎蛍光強度変化が観測され、抗原-抗体反応に基づき蛍光変化が誘起されている可能性が示唆された。
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