2002 Fiscal Year Annual Research Report
微分幾何に基づく船型CADシステムとCFD間のインターフェースに関する研究
Project/Area Number |
14750728
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
勝井 辰博 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (80343416)
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Keywords | 計算流体力学 / 感度解析 / 随伴変数法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、船体のような流体力学的形状をパラメトリックに表現し、形状とCFD解析によって得られるその周り流場の関係をできるだけ簡単に関連付けることである。本研究では、形状と流場の関連付けを形状変化に伴う流場特性変化の感度を求めることと考え、効率的な形状表現手法と感度解析手法について考察した。 本年度はまず、2次元翼を対象とした。形状のパラメトリック表現手法としてBezier曲線を採用し、3次のBezier曲線を2つ連結して2次元対称翼の片舷を表現した。コントロールポイントの数は7つであるが、非常に豊かな形状表現能力を有する。CFDコードについては有限体積法を用いた2次元一般曲線座標系に対応した計算コードを今回新たに開発した。感度解析については、翼に働く揚力を対象とし、コントロールポイントの変化に対する揚力の変化を随伴変数法(Adjoint Variable Method)を用いて求めた。今回用いた随伴変数法は感度を求める際に、あらためてCFD解析を行う必要がないことから極めて迅速な感度解析を行うことができる。反面、随伴方程式を形成する巨大なマトリクスを解かなければならない。本研究ではこの随伴方程式の解法について、マトリクスが常に有対角となる解法を開発し、さらに迅速な計算手法を示した。感度解析の精度については、CFD計算結果の差分法による解法を比較したところ、概ねよい精度が得られることが分かった。 以上の成果をもって、本年度の所期の目的はほぼ達成できたと考える。
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