2002 Fiscal Year Annual Research Report
緑地の樹木管理作業で生じた植物性発生材のリサイクル利用に関する研究
Project/Area Number |
14760013
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 輝昌 千葉大学, 園芸学部, 助手 (20291297)
|
Keywords | 植物性発生材 / 植物性発生材の粒径 / 窒素の有機化 / 土壌改良 / 植物の成長阻害 / 窒素の有機化の促進 / 植栽基盤 / 土壌環境 |
Research Abstract |
土壌に敷きならされた様々な植物性発生材(チップ材)の分解特牲とその敷きならしが土壌の化学的性質と苗木の生育に及ぼす影響について調査した。また、植物性発生材の粒径(長さ)と,敷きならされた植物性発生材への窒素肥料の添加が,植物性発生材の分解特性,土壌の化学性,植物生育に及ぼす影響について調査した。 チップ材の分解はチップ材の初期のC/N比だけでなく、チップ材の形状の影響も受けるようであった。チップ材の分解に伴うチップ材のC/N比の減少と土壌中の無機態窒素量の減少から、土壌中の無機態窒素の有機化の可能性が示唆された。チップ材を敷きならした土壌では苗木の生育と葉中N濃度の減少が認められた。以上のことから、チップ材敷きならしが土壌中の無機態窒素の有機化を引き起こし、苗木の生育を阻害することが示された。 植物性発生材の粒径が小さいほど植物性発生材中の易分解性有機物の分解と苗木の生育が促進され,土壌の酸が中和された。植物性発生材への窒素肥料添加によって,微生物による植物性発生材の分解活性が高まり,土壌中の有機物含有量が増加した。しかし、過剰な施肥は苗木の生育を阻害した。植物性発生材への施肥量は植物性発生材のC/N比を20程度にする量より少なくするべきである。今後、施肥による環境汚染の影響などもふまえ、より詳細な施肥量の検討を行う必要がある。
|
Research Products
(2 results)