2002 Fiscal Year Annual Research Report
落葉分解過程における土壌動物の機能を測定するための新たな手法の開発
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14760109
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
長谷川 元洋 独立行政法人森林総合研究所, 木曽試験地, 研究員 (70343811)
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Keywords | 落葉分解 / 土壌動物 / リターケース / ヒノキ |
Research Abstract |
今年度は大型土壌動物、中型土壌動物、微生物のそれぞれの寄与を測るケースを作るため、ケースに用いるメッシュの大きさ、全体のサイズ、形状の検討を行い、その効果を調べるために、野外にケースを設置することを目的とした。 リターをいれるケースの検討を行った結果、市販のプラスチックシャーレを、改造して用いるのが適当と考えられた。プラスチックシャーレの上部、底部を熱したカッターを用いて円形にくりぬき、また、側面を縁を残してくりぬいた。くりぬいた部分にメッシュを接着剤で付着させることにより、ケースを作成する。ケース全体の大きさとして直径9cm、深さ1.5cmのものと、直径5cm、深さ1cmの2種類を用いた。メッシュのサイズを、a,上面底面が1mm、側面が4mm(大型動物用)、b,上面、底面、側面とも1mm(中型動物用)、c,上面、底面、側面とも0.1mm(微生物のみ)のケースを作成した。予備調査的に上記のリターケースを野外に3ヶ月設置し土壌動物等の侵入を調べたところ、aのケースにおいてほぼケース外と同程度の土壌動物の侵入が見られた。以上から、このケースを用いるのが適当と考え、直径9cmの3種をそれぞれ20個づつ合計60個、直径5cmのものは3種それぞれ60個づつ合計180個作成し、木曽郡内の林齢約20年生のヒノキ林に2002年11月に設置した。リターケース内には9cmのものには8g、5cmのものには2gのヒノキ落葉を封入した。次年度は今年度設置したリターケースの回収を行い、土壌動物の定着度、落葉の分解速度などの計測を行う。
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