2002 Fiscal Year Annual Research Report
撹乱環境下の樹木集団における地域個体群の生態的・遺伝的役割の評価
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14760110
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| Research Institution | Lake Biwa Environmental Research Institute |
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Principal Investigator |
金子 有子 滋賀県琵琶湖研究所, 研究企画部門, 研究員 (90280817)
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| Keywords | 生活史特性 / マイクロサテライト多型分析 / アイソザイム多型分析 / トチノキ / サワグルミ / 推移行列モデル / LTRE解析 |
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| Research Abstract |
生活史特性の異なる樹木2種,トチノキとサワグルミを対象に,集団動態の時空間変動を再現するための数理統計学的解析を行うこと,および,高精度の遺伝分析により局所的地域個体群の内部遺伝構造を明らかにすることを目的として,平成14年度は以下の研究を行った。
(1)野外天然集団の生態的調査
京都大学芦生演習林モンドリ谷の固定調査地を整備し,トチノキについては調査地内のすべての生存個体,サワグルミについては100m×50mのコア調査区を3つ設けてその中のすべての生存個体に標識をつけ,個体サイズの測定,個体位置のマッピング,遺伝分析用生葉および冬芽試料の採取を行った。また,トチノキ繁殖個体については種子生産量の調査を行った。
(2)野外天然集団の遺伝的解析
上記調査で採取したサンプルから,トチノキについてはDNAを抽出し,開発済みのマイクロサテライトマーカーを用いた多型分析を行い,すべての個体について6つのマイクロサテライト遺伝子座における遺伝子型を決定することができた。プライマーが未開発のサワグルミについては酵素多型分析のため予備実験を行った。試行した19種類の酵素種のうち,11種類でバンドパターンの読み取りが可能であり,そのうち6種類で多型を確認(5種類は単型)することができた。これらの研究成果の一部は第11回渓畔林研究会(2002年6月,埼玉),第8回国際生態学会議(INTECOL)(2002年8月,韓国)で発表した。
(3)数理統計学的解析
トチノキ・サワグルミ集団について推移行列モデルを用いた個体群成長率の時系列解析を行った。地域個体群別年次別の推移行列を用いてLTRE解析を行った結果,各々の種について時空間変動のキー要因を抽出することができた。本研究成果は第50回日本生態学会大会(2003年3月,つくば)で発表した。
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Research Products
(1 results)
