2002 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光発電エネルギを利用した植物栽培システムの低コスト化に関する研究
Project/Area Number |
14760164
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
宮内 樹代史 高知大学, 農学部, 講師 (80253342)
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Keywords | 太陽光発電 / エネルギ利用 / 栽培施設 |
Research Abstract |
本研究では、施設栽培の低コスト化を図るために、未利用エネルギのひとつである太陽光発電エネルギを栽培施設で必要とされる電力の一部として供給することを目的とした。栽培施設内で電力を消費する装置・機器は多々あるが、その中でも本年度は養液供給用のポンプに着目し、試作した太陽光発電システムの供給電力でどの程度運転が可能か調査した。 本研究で試作した太陽光発電システムには、多結晶シリコン製の太陽電池モジュール(G128、京セラ)4枚を用いた。システムは充放電コントローラ(F37、AXON)、インバータ(FI-S1500GRS、未来舎)、バッテリ(GPL-4D、ゼファー)で構成されており、モジュールからの発電量、バッテリー蓄電量、負荷電力量、温度、日射量等をロガー(キーエンス、NR-1000)を介して収録システム(SONY、PCG-R505Q)に記録した。 モジュールの発電量は時期や天候状態に左右されるが、晴天時で概ね1.4〜2.0kWh/dであった。充放電や変換ロスにより供給可能電力量は、1.0〜1.6kWh/dとなった。使用した給液用ポンプ(CB-P80J、日立、AC100V)の所用電力は200Wであったため、発電システムにより、1日に5〜8時間程度の運転が可能であった。 次年度は、給液用ポンプの運転サイクルを検討すると共に、負荷として通気用ファン、天窓・側窓の開閉、養液冷却用の冷凍機、冬場の暖房用ヒータ等の所用電力を調査し、これらを組み合わせて制御するためのシステムを構築する予定である。
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