2002 Fiscal Year Annual Research Report
冗長双脚機構を有する運搬用二足歩行ロボットの柔軟不整地歩行制御
Project/Area Number |
14760166
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
柴田 昌明 成蹊大学, 工学部・電気電子工学科, 助教授 (90307116)
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Keywords | 二足歩行ロボット / ロボット / 冗長 / 衝撃力 / 非干渉制御 / 重心制御 / 外乱オブザーバ / 不整地 |
Research Abstract |
本研究課題では,荷物運搬用機械として二足歩行ロボットを導入することを目的とし,そのための新しい機構ならびに制御手法の開発を提案している。運搬作業では屋外環境における柔軟不整地での適用や積載物の重量変化への対応など解決すべきさまざまな課題がある。特に,遊脚着地時に発生する衝撃力ならびに支持脚離地時に要する踏み出し力によって歩行動作の安定性が損なわれる問題は重要課題の一つである。 これら解決すべき諸課題についてこれまでに得られた成果および知見としては,まずはじめに冗長自由度を有する脚(冗長脚)の導入により着地衝撃力を緩和させたことが挙げられる。冗長脚では足先動作と姿勢変化を独立に制御することが可能であり,歩容と重心位置をそれぞれ分離して動作制御できる。この機構の導入とそのための非干渉制御手法の開発が本研究課題の最大の特長といえる。この機構の特長を活かして,着地地盤の強度に依存することなく着地衝撃力が緩和されることを実証した。次に,新たに開発した非干渉制御手法に基づき,冗長脚の脚重心に加速度制御を適用することで着地衝撃力を低減させることに成功した。前述の手法では脚の重心動作が受動的であったのに対し,能動的に下方加速度を与えることで任意の着地加重を発生させうることを実証した。さらに,脚重心の加速度制御において,脚姿勢を選択することで着地衝撃力をより一層低減させることに成功した。適切な脚姿勢を選択することで脚重心の可動範囲が広がり,下方加速度を与える時間を拡大させた。これにより着地加重の上下限が拡張され,着地地盤の強度や積載物の重量変化への対応において適用限界を広げることができた。 このように,歩行時に発生する着地衝撃力によって歩行動作の安定性が損なわれる問題を解決した。今後は,支持脚離地時に要する踏み出し力によって安定性が損なわれる問題について引き続き研究を進める予定でいる。
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Research Products
(1 results)