2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規リポプロテインレセプターの機能解析-低脂肪食肉・卵生産システム開発の基盤-
Project/Area Number |
14760175
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 幹 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (20250730)
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Keywords | 鶏 / 卵巣 / LDL receptor family / LRP380 / cDNAクローニング / 脂質代謝 / 機能性卵 |
Research Abstract |
安全性・疾病予防性を持つ高品質畜産食品(食肉・卵)の効率生産システムの開発を目標として、低脂肪食肉・卵生産システムの開発研究の一貫として、申請者がはじめて発見した新規リポプロテインレセプターであるLRP380に着目して、その同定・機能解析・発現制御を試みた。 (1)LRP380の完全長cDNAのクローニング ・すでに申請者が得ている鶏LRP380cDNA部分配列(約600bp)を用いて、鶏LRP380完全長cDNA配列を決定した。鶏LRP380は15,448bpで、そのコードするタンパク質は4,658アミノ酸であった。本cDNAは、ヒトLRP2(Megalin)と相同性が高く(68%)、LDL receptor familyの一つであるヒトLRP2のホモログであると断定された。 ・RT-PCRおよびNorthern blotにより、鶏LRP380mRNA発現の組織分布を検討したところ、腎臓で最も発現量が高く、肝臓、脳、副腎、脾臓、小腸、大腸、肺、膵臓、精巣、卵巣で発現が認められ、筋肉、脂肪組織および心臓におけるその発現は微量であった。 (2)LRP380の抗体作成と精製LRP380蛋白質の単離 ・cDNAの配列より、リコンビナント蛋白質を大腸菌で作成し、ウサギ抗血清を作製した。 ・抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィーおよび各種カラムによる精製操作により、鶏卵巣より精製LRP380を得た。現在、本精製タンパク質を用いて、免疫組織化学的に観察の可能な、良質の抗体を作成中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sato K., Akiba Y: "Lipoprotein lipase mRNA expressions in adipose tissues are little modified by aging and nutritional state in broiler chickens"Poultry Science. 81. 846-852 (2002)
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[Publications] Sato K., Takahashi, Y., Takahashi, T., Katoh, N., Akiba, Y: "Identification of Factors Regulating Lipoprotein Lipase Catalyzed Hydrolysis in Rats with the Aid of Monoacid-Rich Lipoprotein Preparations"Journal Nutrition and Biochemistry. 13. 528-538 (2002)
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[Publications] 佐藤幹, 秋葉征夫: "鶏における脂質代謝調節遺伝子の代謝的意義とその栄養修飾"栄養生理研究会報. 46. 121-136 (2002)