2003 Fiscal Year Annual Research Report
消化管カハール細胞での自発活動発現機序に関する生理学及び分子学的研究
Project/Area Number |
14760192
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤田 秋一 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助手 (60282232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 正吉 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (00171611)
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Keywords | カハールの介在細胞 / 消化管 / 歩調取り細胞 / イオンチャネル / 神経伝達機構 |
Research Abstract |
以前よりsmall conductance Ca^<2+>-activated K^+ (SK) channelの選択的遮断薬であるapaminにより消化管の自発運動が影響を受けることが明らかにされていた。申請者はマウスおよびラットの消化管におけるSK channelの発現をRT-PCRにより検討した。その結果、主にSK2,SK3およびSK4が発現することを明らかにした。このうちSK2およびSK3がapamin感受性であることから、申請者はこれら2遺伝子に対する抗体を作成し消化管での発現細胞を検討した。その結果、両チャネルともに平滑筋細胞には発現せず、SK2細胞はアウエルバッハの神経叢に分布する神経細胞体に発現し、SK3はカハールの介在細胞(interstitial cells of Cajal;ICC)とよく似た形態を持つ細胞に発現することがわかった。さらに免疫電子顕微鏡を利用することにより SK3チャネルはfibroblast様細胞に発現し、その細胞は平滑筋細胞とgap junctionで結合していることを明らかにした(発表論文)。このことから消化管の自発運動調節にはfibroblast様細胞に発現する SK3チャネルが関与することが示唆された。最近、消化管に存在するICCが心臓でみられるような歩調とり細胞(ペースメーカー細胞)様の働きを行い、消化管の自発性運動においてICCが中心的な役割をすると考えられるようになってきている。今回の実験結果から申請者はこのICCに加えてfibroblast様細胞も消化管自発運動の制御に関与すると考えている。さらに申請者はこの細胞を単離しSK3の発現を免疫染色法で検討したところ、単離直後は発現が認められるものの、2時間培養すると発現がなくなることが明らかになった。さらに培養皿をプロネクチンでコートした後に培養した場合は2時間培養後もSK3の発現は保持されていた。このことから、SK3の発現には細胞外マトリックスの調節を受けていることが予想される。現在この減少の詳細な検討を行っている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤田秋一, 置塩豊, 竹内正吉, 畑 文明: "マウス腸管運動調節におけるカハールの介在細胞の役割"日本薬理学会誌. 123. 170-178 (2004)
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[Publications] Takeuchi T, Yamazaki Y.Negoro T, Fujinami K, Mukai K, Fujita A, et al.: "Changes in mechanism of PACAP-induced relaxation in longitudinal muscle of the distal colon of Wistar rats with age."Regulatory Peptide. 118. 1-9 (2004)
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[Publications] Kushida, M., Takeuchi, T., Fuiita, A., Hata, F.: "Dependence of Ca^<2+> -induced contraction on ATP in alpha-toxin- permeabilized preparations of rat femoral artery."Journal of Pharmacological Sciences. 93. 171-179 (2003)
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[Publications] Fuiita, A., Takeuchi, T., Hanai, J., Hata, F.: "Expression of the small conductance Ca^<2+> -activated K^+ channel, SK3, in the olfactory ensheathing glial cells of rat brain."Cell and Tissue Research. 313. 187-193 (2003)
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[Publications] Fuiita, A., Takeuchi, T., Hanai, J., Hata, F.: "Localization of Ca^<2+> -activated K^+ channel, SK3, in fibroblast-like cells forming gap junctions with smooth muscle cells in the mouse small intestine."Journal of Pharmacological Sciences. 92. 35-42 (2003)
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[Publications] Takeuchi, T., Fujita, A., Kushida, M., Hata, F.: "The site where newly synthesized ATP is necessary for tension development in alpha-toxin permeabilized preparations of rat proximal colon."Journal of Pharmacological Sciences. 91. 277-284 (2003)