2002 Fiscal Year Annual Research Report
ダイオキシン受容体(AhR)の発現誘導とアレルギー病態との関連性の解析
Project/Area Number |
14770066
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
安永 晋一郎 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (50336111)
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Keywords | ダイオキシン / AhR / アレルギー / IL-4 / IL-13 |
Research Abstract |
1.IL-4およびIL-13によるAhR遺伝子の発現増強の分子機構の解明。 ヒトAhR遺伝子5側上流のプロモーター領域の数種類の長さの異なる領域をルシフェラーゼレポーターベクターにクローニングを行った。IL-4またはIL-13による刺激がSTAT6を介しAhRの発現増強を引き起こしているかどうかを検討するため、サイトカイン刺激下の転写活性の変化をルシフェラーゼレポーターアッセイで検討した。しかしながら、この系ではサイトカイン刺激によるAhR遺伝子の発現増強に伴う転写活性の増加を再現することが困難であった。 代わって、AhRおよびその下流にあるCYP1A1遺伝子の発現をTaqManケミストリーを用いたリアルタイム定量PCRシステムやウェスタンブロッティングにて評価することにした。 現在、STST6ドミナントネガティブB細胞株を作成中であり、このAhRの発現増強がSTAT6を介しているかどうかを検討する予定にしている。 2.既知のSTAT6誘導遺伝子におけるAhRによる転写調節の関与の解明。 B細胞においてSTAT6依存性に誘導されることが知られているIgE抗体の産生やCD23の発現に対するダイオキシンの影響を、それそれELISA法とフローサイトメトリー法で検討した。従来より知られていたダイオキシンのB細胞機能抑制作用は、さほど大きくないことが明らかとなった。またB細胞の生存能に対するダイオキシンの影響を検討したが、大きな影響は認められなかった。
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