2002 Fiscal Year Annual Research Report
低線量中性子線による発がんに関する実験病理学的研究(ガンマ線との比較実験)
Project/Area Number |
14770105
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
大町 康 独立行政法人, 放射線医学総合研究所・放射線安全研究センター・低線量生体影響プロジェクト第1チーム, 研究員 (20344062)
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Keywords | 中性子線 / マウス / 白血病 / 発がん / 病理組織 / 分子病理 / 固形腫瘍 / 生物学的効果比 |
Research Abstract |
サイクロトロンからの^9Be (d, n)^<10>B反応による平均エネルギー10MeV中性子線(2,1,0.5,0.2,0.1,0.05Gy),または^<137>Csガンマ線(4,3,2,1,0.5,0.2Gy)の8週蛉のC3H/He系雄性マウスへの照射を約1年かけ完了した(各群157〜262匹)。これら動物飼育を継続しており、定期的に体重ならびに症状観察を行った。一般状態観察で白血病症状あるいは瀕死状態の動物および死亡例について病理解剖を行った。H14年度末時点で照射325〜631日経過し、死亡率(うち白血病症例)はControl群:2.3(0.4)%に対し、中性子線群:19.0〜6.9%(5.7〜0.8%)、ガンマ線群:18.4〜2.3%(7.6〜0.4%)である。病理解剖では血液学的検査(血液塗沫、血球数)、臓器重量測定を行い、白血病症例についてはその脾臓から免疫染色用、遺伝子解析用サンプリングを行った。血液塗沫から中性子線ならびにガンマ線照射群で発生している白血病には赤芽球性、骨髄芽球性、骨髄球性、リンパ球性白血病が認められた。リンパ球,骨髄芽球,単球の表面マーカーを利用した細胞学的解析に関しては、免疫染色用抗体希釈倍率を検討中で、FACS解析(リンパ球、顆粒球表面マーカー)を予備的検討を開始した。また、白血病細胞における染色体核型解析のために、脾臓を用いた短期染色体標本作成法を確立し、ルーチンへの導入を開始した。
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