2002 Fiscal Year Annual Research Report
「閉じこもり」高齢者に対する自己効力感の改善を目指した介入プログラムの開発
Project/Area Number |
14770159
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
藺牟田 洋美 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (60250916)
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Keywords | 「閉じこもり」 / 介護予防 / 地域高齢者 / 自己効力感 / 介入プログラム |
Research Abstract |
目的:これまでの研究から介護予防の点から最近注目が集まっている高齢者の「閉じこもり」に対して、自己効力感を上昇させることを中心とした介入プログラムを作成することが必要である。そこで、本研究では自己効力感の上昇をメインとした心理的介入プログラムを作成し、効果的な介入を実施するため、70歳以上の在宅高齢者を対象とした「閉じこもり」の発生率や要因分析するための悉皆調査を実施した。 対象:2002年福島県某市A地区在住の70歳以上の全住民(2002年6月1日現在対象者数668人)のうち、介護保険利用者は除いた人を対象に、会場面接と訪問調査を実施したところ、590名(男性22名、女性368名)のデータが得られた。 また、都市部の「閉じこもり」の実態と比較するため、東京都某区の85歳以上の全住民381名を対象に同様の調査を実施した。有効回答数は234であった。なお、「閉じこもり」は週に1回未満の外出と定義した。 結果及び考察:「閉じこもり」の割合は全体で24.1%であった。男性よりも女性で高率だった。「閉じこもり」高齢者に外出が減った原因を尋ねたところ、身体的な不自由さが43%、留守番が18.5%、自営や家事、畑などの仕事が11.9%、その他が17.8%であった。身体面を理由にあげる人が多かった一方、その他の中には、出かける場所がない、出かけたくないからと答えたものも少数いた。今後は心理・社会的理由を持つ「閉じこもり」高齢者に対して、心理プログラムの提供を実施していく計画である。
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