2002 Fiscal Year Annual Research Report
検温ボタン(Thermochron)による入浴様式の定量的評価法の開発
Project/Area Number |
14770183
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宮武 論 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00306812)
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Keywords | 入浴調査 / 入浴様式 / 検温ボタン / 実測調査 / アンケート調査 / 湯温 / 浴槽入浴時間 / 高齢者 |
Research Abstract |
1.パイロット調査の概要 【目的】検温ボタン(thermochron)を用いた入浴調査の妥当性を検討する。【方法】入浴に関するアンケートと検温ネックレス(ネックレスの先に検温ボタンをつけたもの、温度・時刻の記録装置)を被験者100人(男女各50人、年齢20代〜80代、東京近郊在住)に郵送。検温ネックレスを装着して入浴した後にアンケートと検温ネックレスを回収。温度・時刻データを抽出し、湯温、浴槽入浴時間等を検討した。【結果】平成14年11月18日(月)〜11月20日(水)に実施(調査期間の東京の平均気温10.9℃〜13.3℃)。100人中99人から検温ネックレスを回収、79人(男36人、女43人)より有効データを得た(明らかな温度上昇が確認できなかったものは無効とした)。湯温(最高温度)は38〜44℃、平均40.6(男性40.5、女性40.7)℃。1回浴槽入浴時間は1〜35分、平均6.0分。浴槽入浴回数は1〜3回、平均1.7回。合計浴槽入浴時間は3〜35分、平均9.8(男性9.6、女性10.0)分であった。実測とアンケート回答による湯温の比較では、平均40.6vs.41.3℃(差-0.7℃、P=0.003)で実測の湯温が有意に低かった。年齢と湯温の検討では、若年群(20〜30代)の平均湯温39.9℃、中年群(40〜60代)40.6℃、高齢群(70代以上)41.3℃で、高齢ほど湯温が高い傾向を認めた(P=0.0019)。 【結論】調査を施行した80%(79/99)で有効なデータが得られ、本法は入浴調査として妥当と考えられた。 2.今後の調査予定 環境(外気温・季節)の影響を検討するため、冬季と夏季に同様の調査を予定した。平成15年2月に被験者数200人(男女各100人、年齢20代〜80代)で冬季調査を実施し、結果を解析中である。
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