2003 Fiscal Year Annual Research Report
長期シンナー吸入時の有機溶剤耐性形成に関する研究-GABAレセプターとの関連性について-
Project/Area Number |
14770203
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉留 敬 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40304307)
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Keywords | Gas chromatography / Toluen / GABA / t-butylbicyclophosphorothionate / Solid phase micro extraction / Expose |
Research Abstract |
結果は以下に示すとおりである。 ラットの脳は組織重量が少ないため,特に低濃度暴露実験においては,従来,トルエンの検出は困難であったが,ヘッドスペースマイクロ固相抽出法を用いカラムオーブン冷却装置付きガスクロマトグラフィーを用いて検討を行った結果,高感度かつ簡便に測定が可能となった。マイクロ固相抽出を用いた,トルエンの定量の際に認められた生物試料由来の夾雑ピークを,ガスクロマトグラフィーのオーブンを0℃の状態で試料を導入,その後昇温することで分離し,より精確かつ高感度な定量を行うことが可能になった。 2,000ppmのトルエン蒸気に1日2時間,3日から5日間に渡って暴露したラットの全脳割面を,[35S]t-butylbicyclophosphorothionateによるバインディングアッセイを行い,オートラジオグラフィーによって,脳割面のGABAレセプターの分布を調べた。その結果,2,000ppmを一日あたり2時間,5日間に渡って暴露したラットの小脳において,GABAiレセプターの数に有意な増加が認められた。また,これらラットには飛び上がり等の特徴的な行動の変化も認められた。また,これらラットには飛び上がり等の行動の変化も認められた。さらに,トルエンの常用の際に認められる行動の変化にも,なんらかの影響があるものと考えられた。今後もこの点に着目して,より長期にわたる,詳細な検討を行う予定である。
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