2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770218
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
杉山 昌史 近畿大学, 医学部附属病院, 助手 (30340780)
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Keywords | マウス糸球体腎炎 / 抗コラーゲンIV抗体腎炎 / 抗GBM抗体腎炎 / IL-18 |
Research Abstract |
現在、我々が飼育しているIL-18ノックアウトマウスと同系のマウス(S129/BL6)において糸球体腎炎を作成する試みを行っている。マウス糸球体腎炎を惹起する抗体として、抗GBM抗体と抗コラーゲンIV抗体を候補に挙げている。現在投与実験をしているのが抗コラーゲンIV抗体である。マウス腎のメサンギウム領域にはコラーゲンIVが豊富に含まれており、それに対する抗体を投与することによってメサンギウム領域への沈着が起こり、蛋白尿や血尿を呈する糸球体腎炎を作成できるとされている。同マウスにこの抗体を投与したところ、約4か月の経過で徐々に蛋白尿、血尿が出現し、光顕的にもメサンギウム増殖性腎炎が確認された。ただ、腎不全から死亡に至るような急性の経過をたどることは確認されなかった。今後メサンギウム増殖性腎炎が発症したマウス血清中のサイトカイン、免疫グロブリンを測定する実験を行う予定である。また、腎凍結切片におけるサイトカインの免疫染色や、免疫グロブリンの沈着の検討も行う予定でいる。今後、この抗体をIL-18ノックアウトマウスに投与し、抗コラーゲンIV抗体惹起糸球体腎炎におけるIL-18の意義について検討する予定である。すなわち、同系マウスとIL-18ノックアウトマウスにおいて、蛋白尿や腎機能の比較、血清中サイトカイン、免疫グロブリンの比較、腎におけるサイトカインや沈着免疫グロブリン、そのサブクラスの比較などを行う予定である。
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