2002 Fiscal Year Annual Research Report
HLA-A31拘束性CTLにより認識される上皮癌抗原の同定と癌ワクチン開発
Project/Area Number |
14770261
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
竹田津 宏子 久留米大学, 医学部, 助手 (70343697)
|
Keywords | 癌拒絶抗原 / CTL / ペプチド / HLA-A31 |
Research Abstract |
上行結腸癌患者腫瘍浸潤リンパ球(TIL)よりHLA-A31拘束性CTL株(OKA31-CTL)を樹立し、そのCTLによって認識される癌拒絶抗原,RNase L Inhibitor,β-tublin5,CGI37,KIAA0036の4つを同定した。これらの遺伝子の発現をNorthern blot法により検討した。mRNAレベルでは、これらの癌拒絶抗原は、癌細胞及び、正常細胞にも発現していが、癌細胞に比較的高い発現を認めた。これらの4つの蛋白からHLA-A31 binding motifをもつ8-11アミノ酸からなるペプチドを合成した。RNase L Inhibitor 522,β-tublin5 154,β-tublin5 232,β-tublin5 309,CGI37 72,KIAA0036 241,KIAA0036 356の7つのペプチドが、CTLによって認識された。HLA-A31安定形質転換細胞株C1R-A31を作成し、これらのペプチドをパルスし、CTLと反応させ、IFN-γ産生能を指標として限界希釈法を用いて、抗原ペプチド特異的CTL細胞株を樹立した。10名の上皮癌患者の末梢血をこれらのペプチドで刺激し、HLA-A31陽性肺癌細胞株LC-1及び、ペプチドをパルスしたC1R-A31に対する反応性をIFN-γ産生能及び、細胞傷害試験で検討し、HΛA-A31拘束性腫瘍特異的及びペプチド特異的CTLが誘導できることがわかった。
|