2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770270
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中村 晃 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40343090)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / マウス / Whole body plethysmography / オレキシン / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
本研究の目的は、睡眠時無呼吸症候群の原因遺伝子の候補としてオレキシン遺伝子の本症への関与を検証することである。 本年度はマウスを用いて無麻酔無拘束条件を維持したままで覚醒睡眠状態の評価と呼吸状態の評価を同時に行う方法を確立した。麻酔下にて野生型正常マウスの頭蓋骨、頸筋に電極埋込み手術を行い電極埋込み手術後7日以上の回復を待って、脳波と頸筋筋電図、及びwhole body plethysmographyによる呼吸測定を同時に行った。マウスの呼級状態と睡眠覚醒状態とが同時に、しかも長時間可能となった。測定時間はマウスの非活動期である昼間の6時間とし、睡眠段階は、脳波と筋電図から判定し、覚醒期、rapid eye movement (REM)睡眠期、slow wave sleep (SWS)期の3種に分類した。 2種類の睡眠時無呼吸、Post-sigh apnea、spontaneous apneaが観察された。前者はSWS期に、後者はREM睡眠期に主に認められた。単位時間当りの睡眠時無呼吸の頻度はREM期に高かった。また肋間筋筋電図と呼吸とを同時記録したところ、観察されたpost-sigh apnea、spontaneous apneaでは全て肋間筋の活動が停止しており、マウスの睡眠時無呼吸は中枢型であると考えられた。またpost-sigh apneaの頻度は、純酸素環境下では減少、低酸素(15%O2)環境で増加、高二酸化炭素(5%CO2-21%O2)環境下で減少した。 現在我々が確立した上記の方法により、オレキシンノックアウトマウスと正常対照マウスの、睡眠時無呼吸、および睡眠覚醒状態別の呼吸化学受容器反射とを調べ比較検討している。その結果オレキシンノックアウトマウスで(1)睡眠時無呼吸が増加、(2)覚醒時の高炭酸ガス換気応答の低下、が観察された。 更に詳細な検討を加えている。
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Research Products
(1 results)