2002 Fiscal Year Annual Research Report
慢性難治性肺疾患におけるクララ細胞分泌蛋白及び関連蛋白質の役割に関する研究
Project/Area Number |
14770276
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
石田 卓 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60322343)
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Keywords | クララ細胞分泌タンパク / UGRP1 / Uteroglobin related protein / 気管支肺胞洗浄 / 細気管支 |
Research Abstract |
1.検体の収集 福島県立医科大学に外来受診もしくは入院した呼吸器疾患患者においてインフォームドコンセントを得たのちに血液と尿の検体を採取した.気管支喘息:43例、特発性間質性肺炎および膠原病に伴う間質性肺炎:12例、原発性肺癌:34例、健常者:28例が現在採取された例数である.肺組織については、既に気管支喘息肺(8例)、健常者肺(8例)、間質性肺炎肺(5例)が保存されていたが、さらに剖検肺が27例(胎児肺を含む),手術肺が38例加わり,予定よりも多数の検体が収集された. 2.UG/CC10およびUGRP1免疫組織染色 剖検および手術肺組織を用いた免疫組織染色を行った.UG/CC10およびUGRP1抗体を用い(UGRP1抗体は米国国立癌研究所NCI,木村博士より提供)、ABC法により免疫組織染色を行った.染色条件を設定し,正常肺でその局在を決定した.すなわち,両タンパクは肺胞II型上皮細胞,クララ細胞に主に発現していることがわかった.さらに気管支腺にも発現がみられることが判明した.まだ暫定的な結果であるが,新たな知見としては,細気管支におけるUGRP1の発現陽性である上皮細胞の比率を健常肺と気管支喘息肺で比較したところ,前者で15.5±5.6%,後者で39.9±23.4%と有意差をもって喘息群で発現が増強していることがわかった. 3.血清・尿中UG/CC10,UGRP1濃度測定 現在測定系をwestern blot法で検討中であるが,抗体の精製に問題があり,まだ安定した測定が行えずにいるところである.さらに検討を加えて早期に正確な定量が可能になるべく検討中である.
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