2003 Fiscal Year Annual Research Report
虚血下肢への高濃度人工炭酸水足浴治療の効果についての検討
Project/Area Number |
14770324
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
蒔田 真司 岩手医科大学, 医学部, 講師 (60306024)
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Keywords | 人工炭酸水 / 閉塞性動脈硬化症 / 血流増加反応 / 下肢虚血 |
Research Abstract |
【目的】閉塞性動脈硬化症患者の虚血肢に人工炭酸水による足浴を連日行い、足浴時血流量増加反応や下肢虚血症状への影響を検討した. 【方法】閉塞性動脈硬化症(Fontaine分類II度)と診断された患者7例の虚血肢7肢を対象とし、人工炭酸水による足浴(約15分間、下腿遠位1/3まで浸水)を1日1回3週間連日で行った(炭酸水群).炭酸水は三菱レイヨン・エンジニアリング社製人工炭酸泉製造装置で作製し、CO_2濃度約1000ppm、水温35℃とした.足浴開始日と、1、2、3週間後に、症状優位側の下肢で足浴時皮膚血流量の変化を測定した.測定は、レーザードプラ血流計(アドバンス社製、ALF-21)を用いて足背部で行った.下肢の自覚症状は冷感・しびれ感を対象とし、血流量測定時に10ポイントスケールで症状の強度を評価した.また、同温の淡水を用いた足浴を5例で行い同様に評価した(淡水群). 【結果】炭酸水群では足浴時に最大277-800% (平均426%)の有意な皮膚血流量増加がみられた.また、冷感、しびれ感などの自覚症状が全例で軽減し、症状の強度は、1週間後6.2点、2週間後3.8点、3週間後2.8点(平均)で有意に低下した(p<0.01).一方,淡水群では、3週間後8.7点(平均)と大きな改善がなかった. 【結語】人工炭酸水の足浴で血流増加反応が得られた.また、炭酸水足浴治療の継続が、閉塞性動脈硬化症患者の冷感、しびれ感などの安静時虚血症状を改善させることが示唆された.
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