2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770339
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
田原 宣広 久留米大学, 医学部, 助手 (10320186)
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Keywords | 遺伝子治療 / 肺高血圧 / プロスタサイクリン合成酵素遺伝子 / naked DNA法 |
Research Abstract |
1)肺高血圧モデルの作製: 肺高血圧モデルを作製のためにwistar系ラットにモノクロタリン60mg/kgを一回皮下注した。対照群には生食を同量皮下注した。 2)血行動態の評価: 麻酔下に右内頚動脈、右外頚静脈からそれぞれカニュレーションし、water-filled法で体血圧、右室圧を計測した。 3)心血管リモデリングの評価: 心臓・肺を生食灌流固定後に摘出し、心室肥大の指標として左右室重量/体重比を用い、内膜肥厚の指標として肺切片標本における末梢肺動脈内膜を外径25-50um,51-100umの2群に分け、% wall thickness(=[(medial thickness×2)/external diameter]×100)を計測、算出し評価・検討した。 モノクロタリン投与3週間後には右室圧が増大、右室肥大や肺血管内膜の肥厚が進行している事を確認、肺高血圧モデルの作製に成功した。また正常ラットの血行動態を確認し、肺高血圧ラットの体血圧、左室肥大は正常ラットと同等である事を確認した。今後、遺伝子治療により血行動態や心血管リモデリングにどの様な影響を及ぼすか、また遺伝子治療による副作用がないか検討する予定である。 4)肺高血圧ラットの生存率の検討: 肺高血圧ラットの生命生予後を検討した。 モノクロタリンによる肺高血圧の進行により32日目までに全例死亡した。今後は遺伝子治療により生命予後を改善させるか検討する予定である。
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