2003 Fiscal Year Annual Research Report
ラミンA/C遺伝子変異による拡張型心筋症発症機序の検討
Project/Area Number |
14770340
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
岡 直樹 久留米大学, 医学部, 講師 (00299421)
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Keywords | ラミンA / C / 拡張型心筋症 / 心筋細胞 / 遺伝子異常 / アポトーシス |
Research Abstract |
Nuclear laminaの構成蛋白であるラミンA/Cの遺伝子異常は、家族性拡張型心筋症(DCM)を来す。しかしながらラミンA/C遺伝子変異がどのようにDCMを来すのかは未だ不明であり、本検討はその機序の解明を目的としている。昨年度、野生型ラミンA/C cDNAをクローニングし、目的な変異を挿入した。これらのコンストラクトは、ほ乳類発現ベクターに挿入した。今年度は、心筋細胞に野生型ラミンA/Cと変異ラミンA/Cを発現させ、まず細胞生存率に与える影響を検討した。野生型ラミンA/Cに比し、変異ラミンA/C発現細胞では生存率の低下がみられた。TUNEL染色による評価では、野生型に比し変異ラミンA/C発現細胞では有意にTUNEL陽性細胞が増加していた。また、DNA ladderingも変異ラミンA/C発現により出現しており、変異ラミンA/Cは主としてアポトーシスにより、心筋細胞死を誘導する可能性が示唆された。また、preliminaryな結果であるがfluo-3 AMを用いて細胞内Ca^<2+>を測定すると野生型に比し、変異ラミンA/C発現細胞ではCa^<2+>スパークの振幅が減少していることがわかった。これらの結果は、ラミンA/C遺伝子異常は心筋収縮を直接減弱させると共に、心筋細胞死誘導することによりDCMを来す可能性を示唆している。今後、変異ラミンA/Cの過剰発現マウスの作成に着手する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hayashi T, Oka N, et al.: "Identification and functional analysis of a caveolin-3 mutation associated with familial hypertrophic cardiomyopathy."Biochem Biophys Res Commun. 313(1). 178-184 (2004)
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[Publications] Koga A, Oka N, et al.: "Adenovirus-mediated overexpression of caveolin-3 inhibits rat cardiomyocyte hypertrophy."Hypertension. 42(2). 213-219 (2003)
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[Publications] 岡 直樹: "心肥大、心不全aカベオラと心機能"Heart View. 7,12(増刊). 106-111 (2003)
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[Publications] 岡 直樹: "心筋症におけるexcitation-contraction couplingの変化"Annual Review循環器. 72-76 (2003)
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[Publications] 岡 直樹: "外来診療のすべて(改訂第3版)(高久史麿、溝口秀昭、矢崎義雄、狩野庄吾、武藤徹一郎編)"メジカルビュー社. 304-305 (2003)