2002 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮増殖因子(VEGF)遺伝子多型と川崎病発症・重症度との関連についての研究
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14770366
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大野 拓郎 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (10325441)
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Keywords | 川崎病 / 冠動脈病変 / VEGF遺伝子多型 |
Research Abstract |
川崎病の病態に様々なサイトカインが深く関わるが、特にVascular endothelial growth factor(VEGF)は血管炎での中心的なサイトカインとして注目されている。そこで、VEGF遺伝子一塩基多型(5'UTR+405G→Cおよび3'UTR+936C→T)と川崎病発症・冠動脈病変発生との関連性について、川崎病既往冠動脈病変非合併53例、冠動脈病変合併58例、正常コントロール117例を対象に検討を行った。まず、全血よりQIAGEN DNA mini kitを用いて白血球のgenomic DNAを分離し、これをtemplateとしてVEGF遺伝子一塩基多型部分(+405G→C、+936C/T)を含む領域をPCR法にて増幅した。PCR法はTaq Polymerase・Thermal Cycler(TaKaRa)を、primerの設定はApple社製コンピュ-タとPE Applied Biosystems製ソフトウェアPrimer Expressを用い、この結果得られたPCR産物各々について制限酵素BsmF I・Nla IIIを用いた制限酵素断片長多型(RFLP)により多型を判定した。【結果】(1)+405G→C多型:Gアレル頻度が冠動脈病変非合併群、正常群に比べ冠動脈病変合併群で有意に高頻度であった。(2)+936C→T多型:冠動脈病変合併群・冠動脈病変非合併群・正常群の3群間における遺伝子型・アレル頻度の分布に有意差は認められなかった。
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Research Products
(1 results)