2004 Fiscal Year Annual Research Report
新生児・アトピー性皮膚炎バリアー機構におけるCohort調査
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14770435
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
井村 純 (荒牧 純) 日本医科大学, 医学部, 助手 (90307893)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 皮膚バリア機構 / 刺激性皮膚炎 / 経表皮水分蒸発量 |
Research Abstract |
アトピー性皮膚炎(AD)の病態は、免疫学的異常と皮膚バリアー機能の異常という2面性を持ち、複雑な発症メカニズムが考えられ、それ故病態メカニズムの解明は困難を極めている。今回の研究ではADの皮膚バリアー機能について、新生児期より評価を行い皮膚炎発症以前の皮膚バリアー機能について検査を施行しADの発症と皮膚バリアー機能異常の関連性を明らかにすることを目的とした。 結果:角質水分含有量は、値の変動が激しく評価するのが困難な状態であった。今後測定を継続し総合的に評価する予定である。これまで新生児期の角質水分量は生後7日までは比較的安定しているが生後1ヶ月で上昇し、また、経表皮水分蒸発量は生後1日目で急激に減少し、その後安定したとの報告がある。我々の結果では、経表皮水分蒸発量は、1歳児までは上昇傾向にありその後値は安定した。経表皮水分蒸発量は、新時期、乳児期とも成人より高い傾向にあり、成人より皮膚バリア機能は低いと考えた。また、ラウリル硫酸ナトリウムによるパッチテストでは、成人より低濃度のものを使用したが紅斑が強く出現し、検査は濃度を含め検討しなおす必要があった。今回の我々の研究では、経表皮水分蒸発量で高値を認めた児と湿疹を認めた児(おむつ皮膚炎、脂漏性皮膚炎を含む)は一致しなかった。今後の追跡調査によりAD児と新生児、乳児で経表皮水分蒸発量が高値をしめすか皮膚バリア機能を調査し、アトピー性皮膚炎の発症との関連性を明らかにしたい。
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