2002 Fiscal Year Annual Research Report
強迫性障害の臨床症状の変化とPET,SPECTの変化を評価する研究
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14770511
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
吉田 卓史 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (10315955)
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Keywords | OCD / SPECT / 認知行動療法 / SSRI / JY-BOCS |
Research Abstract |
平成14年度,強迫性障害患者3例(男性2例,女性1例)について選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を中心とした薬物療法と暴露反応妨害法を中心とした四段階方式の標準化した認知行動療法プログラムに基づく約3ヶ月間の入院治療を行った。入院時および退院時にSPECT検査を施行し,また,入院時に頭部MRIを施行した。臨床症状については日本語版Yale-Brown強迫症状評価尺度(JY-BOCS)を中心とし,強迫傾向,不安・抑うつ症状を含めて,経時的に入院時より退院時まで評価した。臨床症状においては3例ともJY-BOCSのみではなく,強迫傾向,不安・抑うつ症状のいずれにおいても改善が認められ,さらに認知面でも改善した。それにより,当科の強迫性障害に対する標準的入院治療プログラムの有効性が支持された結果となったと考えられる。その中で,強迫性障害の心理・社会的病因,および発症契機により認知行動療法の導入法に工夫を加えることで,当科標準的入院治療プログラムが適切となる症例が増加すると考えられたため,その点について「精神医学」「強迫性障害の研究」にて発表を行った。一方,SPECTにおいても個々の症例においては脳血流パターンの変化が認められたが,症例数が3例と少ないため,全体的に共通する変化としては現在のところ有意な結果は得られていない。平成15年度においても本研究を継続するとともに,さらに症例数を増やし,検討を続けていく予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 吉田卓史, 濱元泰子, 太田純, 多賀千明, 井上和臣, 福居顯二: "強迫性障害患者対する囚段階方式の認知行動療法(Suhwartz)症例を通して"臨床精神医学. 31(7). 851-858 (2002)
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[Publications] 吉田卓史, 横山ちひろ, 福居顯二: "過度の潔癖傾向"綜合臨床. 51(5). 946-950 (2002)
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[Publications] 吉田卓史, 多賀千明, 太田純, 津川麻子, 河瀬雅紀, 福居顯二: "妊娠を契機に解離性亜昏迷状態を呈した女性強迫性障害患者の1例"精神医学. 44(12). 1325-1327 (2002)
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[Publications] 吉田卓史, 多賀千明, 福居顯二: "強迫性障害の病因 心理社会的病因(人格的・精神力動的病因)"日本臨床. (印刷中).
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[Publications] 吉田卓史, 児玉穣, 富永敏行, 山下達久, 福居顯二: "外傷体験を契機に発症しEMDRにてスムーズに認知行動療法に導入できたOCPの一例"強迫性障害の研究. (印刷中).