2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14770549
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小池 廣子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90323964)
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Keywords | 腎臓 / 糸球体上皮細胞 / 蛋白尿 / 細胞間接着分子 / スリット膜 / nephrin / 後腎原基培養系 / Puromycin aminonucleoside (PAN) |
Research Abstract |
本年度は、昨年に引き続いて15.5日齢ラット胎児より後腎を摘出・培養した際のスリット膜関連蛋白の発現について検討した。特に糸球体上皮細胞関連蛋白であるpodocin,podoplanin,podocalyxin,CD2AP,ZO-1の発現を、mRNAおよびタンパク質レベルで詳細に解析し、発現時期・部位が基本的に胎児腎のものと同様であることが明らかになった。今後さらにこの系におけるmRNAの発現部位をin situ hybridization法を用いて解析する予定である。糸球体上皮細胞の分化及びスリット膜形成等の微細な形態変化については、透過電顕と免疫電顕法を用いて、より詳細に検索中である。 またこの後腎期間培養系を用いた実験で、微量のPANがスリット膜の分化を特異的に阻害し、スリット膜構成分子がPANに対して最も感受性の高い標的であることが示唆されたため、スリット膜形成等の微細な形態変化について透過電顕を用いて引き続き検討を行っている。 さらに、後腎原器培養系に各種のtight junction形成阻害剤や、シグナル伝達阻害剤を作用させ、その際のnephrin並びに既知の膜蛋白質の動態と、スリット膜形成の有無について解析を行ない、各蛋白質のスリット膜形成に果たす役割を検討中である。糸球体上皮細胞関連分子のmRNAの発現、局在はRT-PCR・in situ hybridization法にて解析する。蛋白の発現は免疫蛍光法、免疫電顕にて解析する。また、スリット膜形成の有無は透過電顕にて解析する。
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Research Products
(1 results)