2002 Fiscal Year Annual Research Report
移植後拒絶反応時のレシピエント末梢血活性化T細胞内MAPK活性
Project/Area Number |
14770634
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
秋吉 建二郎 久留米大学, 医学部, 助手 (80268945)
|
Keywords | 肝移植 / 免疫抑制剤 / T細胞内カルシウム濃度 / T細胞内MAPK活性 |
Research Abstract |
3種類のラット同所性肝移植モデル群(High responder群,Middle responder群,Low responder群)を作成し、術後免疫抑制剤非投与群、術後3日間のみ投与群、術後7日間投与群に分類した。免疫抑制剤はFK506を使用し、0.1mg/kg/dayを筋肉注射した。レシピエントのラットから移植後10日目に採血、および肝臓の摘出を行った。 (1)抹消血のFK506濃度は、免疫抑制剤の投与期間が長くなれば高くなる傾向にあった。また、これは3種類のモデル間では差違を認めないようであった。 (2)血清中のIFNγ濃度は、免疫抑制剤の投与期間が長くなれば低くなる傾向にあった。また、これはHigh responder群で高くなり、Low responder群で低くなる傾向にあった。 IL2、IL4、IL10でも同じような傾向にあった。 (3)摘出した肝臓の病理所見は、免疫抑制剤の投与期間が長くなれば急性拒絶の所見が弱く、少なくなる傾向にあった。また、これはHigh responder群で強く、多くなり、Low responder群で弱く、少なくなる傾向にあった。 (4)T細胞内カルシウム濃度は、免疫抑制剤の投与期間とは関連を認めないようであった。また、これは3種類のモデル間でも同様であった。 現在、上記モデルに於いてT細胞内のMAPK活性を測定しようと試みている。
|